トップページ > 知恵袋 > 相続税・贈与税 > 海外からの確定申告に代理が必要?
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No.1163 | 海外からの確定申告に代理が必要? |
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お名前:Sandy | カテゴリー:相続税・贈与税 知恵袋 | 質問日:2013年1月24日 |
昨年9月に母が亡くなり、昨年内に売却した母の住居に所得が発生したので確定申告が必要だと聞きました。5月にアメリカから神奈川県へ永住帰国する予定です。その時に確定申告をすればいいといわれたのですが、代理をたてて今すべきなのか、5月に帰国したときでいいのか教えてください。 |
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No.1 | 回答者:石山修 税理士 | 回答日:2013年1月24日 | |
回答します。昨年母親が死亡した時点相続が発生します。 前提として、すでに遺産分割協議書で、日本国内にある被相続人の住居を貴殿が相続をして、その後昨年中に売却し場合には本年3月15日までに譲渡所得の申告が必要です。 貴殿が一時帰国をして、一連の譲渡所得の申告をする場合と、納税代理人を立てて申告をするいずれかの方法でおこなう必要があります。 5月に帰国してからだと期限後になりますので注意をしてください。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県富里市の石山修税理士事務所 | ||
No.2 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2013年1月24日 | |
Sandyさん、御初に御目に掛かります。御母様、御逝去の旨、謹んで御悔みを申し上げます。 私、花の都大東京生まれの千葉県育ち、姓は「小林」名は「慶久」と綴り、「こばやしよしひさ」と発します。あの「寅さん」の映画で一躍有名になった東京は葛飾柴又より、ものの一里程江戸川を下り、橋を介し筋向いに対座する千葉県市川にて税理士を生業(なりわい)と致す者です。市井の皆々様のために、私こと胸に期するものがありまして、この場に罷り出でたる次第で御座んす。 貴殿の御質しの件に応ずべく、其の御答えの儀、海の向こうのアメリカに向け以下に認(したた)め、御身に献上奉り候。 状況から察するに、御母様が亡くなられ、生前に住んでおられた住居をおそらくSandyさんが相続された後、貴方の名義によってその物件を売却なされたということですね?まず、原則的なことを申し上げれば、Sandyさんが現在、アメリカの居住者でいらっしゃることを前提にすると、日本で本年平成25年3月15日までに国内の物件に関する譲渡所得に関する申告をされてから、最終的に日本でのそれ含めて、現在住まれている彼(か)の国において連邦所得税並びに州税の申告を行われるという流れになります。察するところ我国で件の譲渡収入に付き、全体の売価の20%の金額が源泉徴収により、あらかじめ天引きされていると思われますが、その金額はアメリカでの申告時において税務に関する国際的な取り決めに基づき、外国税額控除として同国からすれば外国の日本で、あらかじめ納められた金額として最終的な税額から控除されるのです。 今後の手続の流れを分かりやすく御説明させて頂くするために、売価が1,000万円、原価が不明であったとしても制度として最低限認められる売価の5%の50万円、あらかじめ源泉徴収された金額が同じく売価の20%の200万円であったとしましょう。そのようなケースで今回売りに出された物件は亡くなられた御母様により長期の所有がされていたという前提で考えると、その税額は次のように計算致します。 (1,000万円-50万円)× 15% = 142万5,000円 よって我が国の税務だけを考えるのなら、上記の金額より多額の200万円があらかじめ納められているので、どなたかが仰られた様に還付申告をなさるのは本国に帰国されてからでも良い、ということになるのかもしれません。しかし先般申し上げたようにSandyさんは、現在アメリカ合衆国の居住者であり、同国の納税義務者でいらっしゃることを御認識されなければならないのではないでしょうか。むろん現地で確認して頂ければと思うのですが、米国におきましても此の度の売却収入に関しては、日本と同様に長期所有の不動産の譲渡ということで、投資不動産譲渡益(Sale of Real Estate Property)には該当せず、ゆえに譲渡益に対し、我国と同様の15%の税率が適用されるはずです。よって上述の仮定に基づき、本邦での申告により還付されるべき税額は575,000円と算定され、アメリカでの最終的な申告の段階において日本での売却収入金額並びに結果としての納税額を書面上に御記載されれば、為替相場の変動による若干の税額の加減が発生するかもしれませんが、ほぼ基本的に同国で新たな税の大きな負担は生じないことと思われます。 それゆえ、これまでに私が申し上げたことを御参考にして頂き、Sandyさんとしては、きちんと税の申告に伴う日米両国のルールに乗っ取り、適正な手続を踏まえて行かれる流れの中で、結果的に還付金も予ての想定より早く戻ってくることになるので、前述の流れで御対応して頂ければと思います。日本の税務署に対する申告は、あえて代理人を立てられなくても書類の郵送と併せてインターネットによるE-TAXの御活用等も、物理上は可能だと推察致しますし、先程御説明させて頂いた譲渡益を求める算式について、貴方の御母様が過去に御自宅を購入された時の契約書等が残っていて購入価額が立証出来れば、売価に対する原価の割合がより高くなる可能性もあるため、還付税額の増加を齎(もたら)すと考える次第です。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/相続税・贈与税/No1163 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。