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No.245 | 自閉症の治療費 |
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お名前:フミエ | カテゴリー:その他の税金 知恵袋 | 質問日:2009年8月25日 |
現在、子供が自閉症で行動療法を受けています。ただ、この行動療法は日本ではまだ国で行っていないためNPO法人とセラピー会社から治療を受けていますが月30万ほどかかっており、年360万ほどかかりそうです。年収は500万から600万程ですので何か控除はないのでしょうか?また、ある場合、領収書の但し書きをセラピー代などどうすればいいのでしょうか? その場合は税理士にお願いするといいのでしょうか? 素人の質問でわかりにくいと思いますがご回答よろしくお願いします。 |
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No.1 | 回答者:大口泰史 税理士 | 回答日:2009年8月25日 | |
自閉症の治療のためにかかった費用を控除するのであれば医療費控除以外には考えられません。さてこの行動療法が医療費に当たるかどうかですが、まず税法では以下のように規定されています。 ①医師、歯科医師に支払った診療費、治療費②治療又は療養に必要は医薬品の購入③病院、診療所や助産所へ支払った入院費、入所費④保健師や看護師、準看護師に療養上の世話を受けるために支払った費用及びこれらの者以外で療養上の世話を受けるために特に依頼したものに支払った療養上の費用 等々です。 上記の中で④に該当するかどうかですが、これについては税務署に訊かれるのが一番かと思います。さて所得控除額ですが年間最高で200万円です。医療費の額が210万円を超えていればこの額になります。但し税額控除ではないので、最高で税金が0円になりますが、お金が戻ってくる制度ではありません。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 愛知県北名古屋市の大口泰史税理士事務所 | ||
No.2 | 回答者:岩浅公三 税理士 | 回答日:2009年8月25日 | |
京都の税理士の岩浅です。 ご質問の件につき上記の先生の補足をしておきます。 医療費控除を受ければ、税金の還付を受けれる可能性もありますが、あくまで納税の範囲内です。 税理士の無料相談や税務署の無料相談を利用されるのもよいかと思います。 自治体によっては自閉症の医療行為が無料になるところもあるかと思いますが、おそらくは行動療法やセラピーやカウンセリングについては、医療行為ではないと考えらており、そのような自治体でも自費なのが一般的であると思います。医療行為と認めらないとなると、医療費控除の対象とならないとなってしまいます。個人的には認められて欲しいのですが、解釈によってずいぶん変わってしまいます。 例えば医師が行う認知行動療法であれば医療に該当するとはっきりいえる可能性が高くなります。 参考までに沖縄で下記のような事例があります。 自閉症患者の障害者施設の入所者の家族が税務署を相手に、その是非をめぐって所得税更正処分などの取り消しを求めた訴訟がこのほど、那覇地裁で結審した。家族は、処分されるまで9年間にわたり医療費控除を受けていたと指摘。「対応を突然変え、控除適用外とするのはおかしい。納税の義務は守るが、納得のいく説明がほしい」と訴えている。国側は請求棄却などを求めている。 入所者の女性=浦添市=は第一種精神薄弱者の認定を受け、自閉症とも診断された。小学4年生 時の1993年10月から、本島南部の障害者施設で入所生活を送っていた。 訴状によると、女性の父親(60)は94年から9年間、施設側に支払う「入所者負担金」(年平均約90万円)を医療費控除の対象として確定申告し、審査も通った。 ところが2002年分と03年分の申告で、税務署は「施設は医療施設でなく、訓練施設にすぎない。医療行為も行われていないので、負担金は医療費に該当しない」とみて、控除適用外と判断。結果、父親は2年間で計約70万円を上乗せした所得税を支払ったという。 父親は「税務署の指導で申請し、医療費控除を受けていた。そもそも自閉症には具体的な治療方法がなく、家庭内で対処できない。患者や家族にとって、施設は医療機関と同じ役割を果たす」と主張。代理人弁護士も「処分は障害者福祉を後退させる」としている。 税務署側は9年間控除としたことについて「確定申告の時期は、多くの書類が大量に提出される。規定審査をすべてに等しく行うのは現実的に困難で、形式的な審査にとどまらざるを得ない部分がある」と、いわば確認漏れとの認識。原告の主張を否定し「原告は障害者控除や租税特別措置法による控除が認められている」と反論している。 千葉県税理士会の中根治美税理士は「医療費控除は厳しい歯止めがあり、必ず医師などの指示に基づいた医療行為への支払いかどうかが重要。施設利用などにかかる負担金は除外項目ではないか」とみる。一方、「税制改正で、中小零細企業者や低所得者の税額負担が増えている。声を上げなければ納得していると考えられる世情で、不満を主張することは重要」と語った。 判決は7月18日に言い渡される。(琉球新聞より抜粋) ご参考までに 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 京都府京都市下京区の岩浅税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/その他の税金/No245 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。