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●家賃収入、手元に残る純利益は・・?
No.1869

●家賃収入、手元に残る純利益は・・?

お名前:よしえ カテゴリー:会計・経理 知恵袋 質問日:2014年6月27日
初心者ですが 何卒よろしくお願いいたします。

現在 都内に所有し居住しているマンション(ローン無)を
賃貸稼働させ、その収入でもっと安いアパート暮らしを
しようかと考えています。
暫く休養したいので 他に本業を持たず、
その不動産所得のみで小さく暮らしたい場合なのですが、
実際に 純利益として手元に残る額面が分かりません。 

家賃収入だけになると 国保が割高になるのか、
個人で1室規模の場合 申告は青・白どちらが有利か、
償却はどう計上されていくのか、など分からない点はありますが、
少しでも利益が残る方法ですと
大方どの程度と予想すれば良いでしょうか?

・物件:築28年 
 購入時(平成20)に内装フルリフォーム実施
 (意匠のほか 水場の位置から空調機器入れ替え等ほぼ全て) 
・見込み賃料:32~36万円(月額)
・管理費:借主負担の予定 
・修繕積立金:1.2万円(月額)
・固定資産税:約8万円(年額)
・大方の所得税:?
・国民健康保険料(新たな居住地→神奈川県横浜市と仮定):?



No.1 回答者:小林慶久 税理士 回答日:2014年6月29日
 よしえさん、はじめまして。税理士の小林慶久です。宜しく御願いします。
 御質問で仰られているように、今後不動産収入のみで生計を御立てになられていかれるのを御構想とのことなので、いずれにしろ将来的に所定の要件を満たすことに努め、青色申告の届出はされた方が良いでしょう。その際に不動産所得から減額し得る青色申告特別控除の金額は、先の不動産収入が事業規模に該当しないため10万円となります。なお国民健康保険料については、概ね計上される所得金額の約10%前後を見込んで頂けば宜しいのですが、貴女が御懸念されるように所得が不動産所得のみゆえ、例えばその所得割の金額が他の給与所得者に比べて、割高になるなどということは決してありません。
 渦中の不動産所得の数値を導くべく、以下のように計算致します。
年間不動産収入・(注)408万円 - (減価償却費 + 8万円・固定資産税 + それ以外の必要経費)
(注)仰っていらっしゃる月額見込賃料32万円~36万円の間を取り、毎月34万円で計算。

∴平成20年にフルリフォームしていらっしゃるとのことなので、件の御所有マンションの保有に付き、今後それほどの出費を要しないとすると、よしえさんの場合は概ね400万円-減価償却費の金額が不動産所得の金額となりましょう。なお固定資産税に関しては、御自身が居住しておられないと、従来に比して税率がアップする可能性があると思います。
 ここでこの後の公租公課の見込金額の算定の概要を申し上げると、青色申告特別控除の適用を受けるものとし、上記の凡その不動産所得の金額、400万円 - 減価償却費から10万円を差引いた額をXとすると、よしえさんに彼(か)の不動産収入しか他に所得は無いという前提で、国民健康保険料の御負担は前述の如く、そのXの金額に対して約1割、所得税についてはX - 所得控除額で算出される課税所得に所定の税率を乗じて算定され、住民税は前文の課税所得に対する約10%の金額となります。
 それでは次によしえさんが最も気になる将来的な不動産収入に対しての、手もとに残る純利益、要は可処分所得の具体的な算定に繋げるべく、その要になる減価償却費の金額を推算して見ましょう。貴女のようなケースに際しては、その計算の基になる対象資産の評価額は、賃貸時点における最初の建物部分の価額 - 過年度の減価償却相当額ということになるのです。もちろん当初の購入の際に関するものもそうですが、その支払い等を証する資料が保存されておられることを前提に、いずれ他人への賃貸を見据えて行われたという合理性並びに客観性が確保されのであれば、平成20年のフルリフォームに伴う支出も減価償却の対象に加えられましょう。
 ここで購入時の土地(敷地権)に係る部分を除く建物分の価格を3,000万円と見積もり、この平成26年7月から賃貸するものとして算定されるべき減価償却費の試算をして見ることに致します。一般的な鉄筋コンクリート製のマンションを貸家に供する場合の耐用年数は47年が適用されるのですが、いままで貴女の居住用としての御使用だったため、過年度の減価相当分の算出をされる際の耐用年数は、47年に1.5を乗じた70年を用いて下さい。ゆえに本年6月末で、件のマンションがちょうど御購入されてから丸28年経過されていらっしゃるとすると、暦年の償却額の累計は次に掲げる計算で現されます。
3,000万円 - 3,000万円 × (注)0.9 × 0.015 × 28年 = 18,660,000円
(注)平成19年4月以前に取得した資産なので、旧定額法での計算になります。
 
 今後現在の定額法による償却計算の実施に当たり、耐用年数は先述の47年から経過年数の28年を差引いた19年だとし、その年額計算は下記にように算定致します。
18,660,000円 × 0.053 = 988,980円
 
 その流れで不動産所得の先述のXの金額は、400万円 - 988,980円 - 10万円で約290万円と計算され、それに対して賦課される国民健康保険料の金額は前述の旨に基づき、その1割程の30万円前後、そして所得控除額に付き基礎控除の金額の38万円のみだと仮定すると、課税所得は290万円-38万円で252万円、それゆえ所得税額は、252万円×10% - 97,500円で154,500円と算出され、住民税の額はほぼ同じく252万円の10%で約25万程と導かれるでしょう。ここで申し上げるべき事項として、購入時の建物の価額が先の仮定より多ければ、それに連動して当然ながら償却費も大きくなるため、不動産所得の金額Xはその余波を受けて圧縮し、さらに先述のリフォーム分の償却費を加算することで、より計上される所得金額の軽減が図れるため、貴女が此の度の御計画に臨み、強く御希求されておられる可処分所得を増やすためには、Xの金額をベースに据えた、言うなれば前文のマイナス@をどこまで有利に計上出来るかに掛かっていると言えるかもしれません。それゆえ一連の資料を御持参の上、税理士会が主催している税の無料相談等の制度を御活用され、直に専門家に御相談為(な)さったら如何でしょうか?
 ところで前述のシュミレーションを御覧になられて、貴女も所得税の負担はそれほどでもないのに、国民健康保険の金額と住民税の金額が所得金額からするとかなり高いと御感じになられたかもしれません。よしえさんが一定の年齢以下でいらっしゃれば、先の項目に加え約18万円弱の国民年金も納めなければならず、どこの市町村に御住いであろうが、40歳以上に達されると、介護保険分の国民健康保険料の負担も増えてしまわれます。先の国民年金の御納付も含めますと、概ねよしえさんとしては実質的に3ヶ月分弱の家賃収入が消失してしまわれるため、しばらく静養された後は、新たなビジネスに挑むべく株式会社等を設立し、そこから役員報酬を支給される手筈を整え、健康保険等に切り替えるという方策を取られつつ、新たな収入も得られる如き方向性を志されれば、会社の設立並びに維持コストの出費を秤に掛けても、一般的にはトータルの社会保険のコストを大分安く抑えることも果たし得るのです。
 前述の旨に絡めて、既存の東京都内のマンションは他人に貸され、新しい事業の開始を視野に入れられての御住居の移転ということであられれば、それが軌道に乗る迄の間の赤字分として扱える金額、具体的にはただ生活為さっているだけでも発生する新住居の家賃に付き、ある程度の割合分に係る金額その他諸々計上し得る必要経費の算出により、この先御申告されるべき不動産所得の金額と相殺出来るため、結果的に諸々の税金等の負担の軽減に結び付くかもしれません。 
 最後によしえさんにおかれましては、是非私の既述の旨を御参考に、大袈裟に申し上げると今後人生を有意義にすべく、ビジネスその他の分野にもアグレッシブに挑戦をされ、その中で様々な節税策を講じて頂ければと願う次第です。 


 

注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。

回答者 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所
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