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No.1868 | 本屋の仕入控除について |
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お名前:本屋 | カテゴリー:消費税 知恵袋 | 質問日:2014年6月27日 |
こんにちは。 どうかお知恵をお貸し下さい。 私の実家は本屋(個人事業主、本則課税)です。 私は会計の専門学校を卒業し、法人で経理をしているので父によく質問されるのですが、先日、消費税変更に伴う消費税率の区分について質問されました。 父には「まず、3月末時点で(12月末時のように)売掛、買掛、未払をそれぞれ消費税5%で計上。それらを4月1日以降に消費税8%で逆の仕訳を入れる。あとは12月末に今まで通り売掛、買掛、未払を消費税8%で計上すればOK。」と答えました。まずはこの見解で間違いないでしょうか? それともうひとつ、いわゆる日販方式についての消費税区分です。本屋を顧問先に持たれたことのある先生ならお分かりになるかと思うのですが、本屋には4カ月後に請求とか1年後に請求とか、3月末までに5%で仕入れているのに4月1日以降の返品は8%で等の理解し難いことが多々あります。 このような仕入に関しては上記のような3月末時点で買掛~の方法は使えそうになく途方にくれております。 どうか良い処理方法を御教授下さい。 宜しくお願いいたします。 |
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No.1 | 回答者:大西信彦 税理士 | 回答日:2014年6月29日 | |
お尋ね件です。 前段について。 消費税の適用税率については、資産の引き渡し時の税率適用ですので、仰せの仕方だと、3月の仕入れなどについて、結果として、8%の税率を適用することになりませんか。今回の税率適用について、3月末までに売り上げたもの、仕入れたものは5%を適用するようにしてください。 後段について。 数ヶ月をまとめて請求されるような場合で、本屋様がそれで仕入れ計上しているときには、先方の請求書の適用税率で処理して差し支えないと考えます。 消費税というのは、仕入先が本体価格にのせてきた消費税を、基本としてそのまま控除するという仕組みですので、仰せの場合には3月にとりあえず5%で、仕入計上したのでしたら、数カ月後、8%の請求がきた段階で、先の仕訳を逆仕訳して、8%で計算した金額で仕訳を起こすことになると考えます。 以上、ご参考願います。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の大西公認会計士事務所 | ||
No.2 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2014年6月29日 | |
本屋さん、おはようございます。税理士の小林慶久です。宜しく御願いします。 まず最初の御質問からですが、本年平成26年3月末までの取引に付き、消費税率5%が賦課されて売掛、買掛、未払を御計上されるまでは妥当だと思うのですが、それをあえて4月1日以降に逆仕訳を入れる必要は無いと思います。この平成26年分の消費税の御申告につきましては、新税率の導入の節目が期中に含められているため、その計算に当たっては否が応でも、例年に比べると複雑になってしまうのですが、基本的に3月までに発生した取引に課される消費税率は5%なんだとシンプルに御理解下さい。 そして次の御問合わせに当たりまして、私も本屋さんの顧問先は無く、日版方式という言葉自体初耳なのですが、消費税法の骨子に拠れば、上記に申し上げた原則に拠り、5%の消費税率が加算された取引の返品に関し、その対応関係が明らかならば、当然のことながら同じ税率で返品に応じるべきであるということになるゆえ、通常の一般的な処理に仰るような業界の特殊性を加味した仕訳を御考案されれば宜しい筈です。 例えば平成26年3月末に従来の5%の消費税率で、税込価額10,500円の掛仕入れを行われた際の処理は下記のようになるでしょう。 (借方)仕入 10,500 (貸方)買掛金 10,500 これが同年4月以降に返品された時の、ごく普通の仕訳を次に御示し致します。 (借方)買掛金 10,500 (貸方)仕入 10,500 上述の返品が諸般の事情により、新税率の8%で行われる本屋さんの特殊性を加えてみましょう。端的にはその際に普通は発生しない税率の違いによる300円の負担が発生することになるのです。 (借方)買掛金 10,500 (貸方)仕入 10,500 雑損失 300 現金預金ないし債務勘定 300 おそらく後段の仕訳が、業者さんとの継続した取引の中では買掛金の集計に含められてしまうので、本屋さんと致しましては頭が混乱されてしまう要因になられるのかもしれませんが、前述の仕組を御理解された上で、実務におかれましては、その仕訳を切られる時の貸方項目に買掛金を宛がわれれば良いのかもしれません。 貴方は折角会計の専門学校で学ばれたとのことなので、この先一見ややかしく見えるような事象も、私が示させて頂いた如く、簡単な原理に置き換えて御考察してもらえればと願う次第です。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/消費税/No1868 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。