堀内勤志 税理士
東京都 |
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小林慶久 税理士
千葉県 |
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大西信彦 税理士
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川崎晴一郎 税理士
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小川雄之 税理士
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小西巌 税理士
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奥田慎介 税理士
東京都 |
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森田寛子 税理士
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松島一秋 税理士
愛知県 |
No.1499 | 期末手当の支給 |
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お名前:藤圭 | カテゴリー:法人税 知恵袋 | 質問日:2013年10月11日 |
毎年、会社の業績に応じて社員に期末手当を支給しています。今年度で病を理由に代表取締役が辞任するため、退職金の支給を決定しました。そのため、会社の業績は赤字となりそうです。赤字でも、退職金や期末手当の支払いを経費に計上しても税務上問題ないでしょうか?資金繰りとしては借り入れなどで対応できそうですが、退職金は分割の支払いになりそうです。 どうぞ、よろしくお願い申し上げます。 |
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No.1 | 回答者:大西信彦 税理士 | 回答日:2013年10月11日 | |
お尋ねの件です。 会社の業績に応じて従業員に期末手当を支給することは、特に差し支えありません。 代表取締役の退職金については、一時に支払えないということですが、不相当に高額な部分が含まれていないという前提で進めさせていただきます。 代表取締役等会社の役員に退職金を支給する場合には、株主総会の決議等によってその額が具体的に確定した日の属する事業年度に損金算入しますので、全額支払いできずに分割払いとしたものでも、長期未払金に計上して損金算入します。 ただ、全額を長期未払金に計上せずに、支払う都度損金経理して損金算入する方法もあります。 ただ、これが役員に対して退職一時金としてではなく、何年間分の退職年金として受け取られる場合があります。 退職一時金であれば、所得税法上、退職所得であり、退職年金であれば雑所得とされて、受け取る側の課税方法等が変わってきます。 役員退職給与規定等で支給方法を明確化して株主総会の決議等の中で「前代表取締役の承諾を得て、〇年間の年賦払いとする」旨を決議しておかれると、退職年金にならないです。 以上、ご参考願います。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の大西公認会計士事務所 | ||
No.2 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2013年10月11日 | |
藤圭さん、税理士の小林慶久です。先月9月の終わりから今月10月の上旬に掛けてベルギーで行われた体操の世界選手権におきまして、4連覇を果たしたエースの内村航平選手はもちろん、種目別の床で金メダルに輝き、4回転ひねりを駆使した技に自身の名前が命名されし白井健三選手らの活躍は世界に鮮烈な印象を与えましたが、私も力の限り知恵をひねって、貴方の税務の御悩みの解決点への着地を果たしてみたいと思います。 (1)会社の経営業績が赤字なのに、社員に期末手当を支払うことに際しての税務上の是非について 例えばですが、就業規則におきまして、従業員さんに対する賞与の支払いが基本給の何ヶ月分というように定められていらっしゃるものだとするならば、 当該賞与の支給は、確定された債務のように位置付けられ、支出の義務を負うと考えられるため、そのような類のものについては、いかに業績が悪かろうが、それに関し損金(経費)として処理されるのは、至極当然なことであると思われます。 さて御質問の期末手当の支給に関して、損金算入は認められないということでは、決して無いのですが、税務当局の方に限らず、外部の人が判断するのにあたり、その趣旨と照らし合わせると「なぜ会社の業績が赤字なのに、利益の還元を前提にしていらっしゃるような期末手当を支払わなければいけないのか?」と素朴な疑問が生じてしまうのは、避けられない気が致します。そこで支払う必然性が無いのに、供与したなどという穿った観方をすれば、税務上においては「寄付金」のように捉えられ、損金算入を否定されるリスクが無いわけでは無いのですが、御社におかれましては借入までされて支給される御腹案なのですから、本件手当に付き如何なる理由で御支払いされるのかを明確にされ、「会社の業績は悪いけど、従業員さんが頑張ってくれているので、その労に報いるため」というように従来の期末手当とは、意味合いの違う賞与ということで、今までとは異なる名目を附し、支給してあげることを御検討されたら如何でしょうか? (2)役員退職金を分割で支給されることに対しての損金算入の是非について これについては、先に答えられた大西先生と同様、御社が拠出されることになる役員退職金の支給総額が税法の定める適正額の範疇だとすると、経営業績の良し悪しはその損金算入の是非の判断に直接影響を及ぼさず、分割での支給を前提とされるなら、相続税法3条1項二号に定める規定におきまして、同法上相続財産と見做される退職手当金に付き、「被相続人の死亡により相続人その他の者が当該被相続人に支給されるべきであった退職手当金、功労金その他これらに準ずる給与で被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものの支給を受けた場合においては、当該給与の支給を受けた者について、当該給与」と明記されているため、通常の役員退職金も前述の死亡退職金との整合性を図り、一つの目安としてその代表取締役を辞任後3年以内に確定されているならば、退職金としての性格は満たすものと考えられます。それゆえ御質問のケースにおきましては、代表取締役の辞任後、大西先生も仰られているように、臨時の株主総会議事録その他の書類により、彼(か)の方に対する役員退職金の額及びその分割方法等を明確に記載される必要が有ると考える次第です。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/法人税/No1499 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。