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No.1362 | 増資を検討しています。 |
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お名前:非上場会社 | カテゴリー:その他 知恵袋 | 質問日:2013年5月27日 |
当社は、資本金300万円で設立した同族会社です。 私(社長)が100株100万円、妹が200株200万円出しています。 増資についてお聞きしたいのですが、私が100万円、息子が100万円出して、増資するつもりです。 私の考えでは、資本金500万円、発行済株式500株になると思うのですが、少し調べましたら、どうも単純にそうではないらしいと言うことが分かって来ました。 贈与の問題もからむようですが、よく理解できません。 設立から3年ほど経ちまして、黒字経営です。 1.「第3者割当増資」というのに該当するのでしょうか。 2.当社の1株の金額は、初め1万円でしたが、たとえば現在2万円とすると、100株発行することになるのでしょうか。 3.私が150株、息子が50株、妹が200株所有するということになるのでしょうか。 4.贈与の問題というのは、誰が誰に対して贈与することになるのでしょうか。 どうぞよろしくお願い致します。 |
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No.1 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2013年5月28日 | |
非上場会社さん、御初に御目に掛かります。 私、花の都大東京生まれの千葉県育ち、姓は「小林」名は「慶久」と綴り、「こばやしよしひさ」と発します。あの「寅さん」の映画で一躍有名になりし東京は葛飾柴又より、ものの一里程江戸川伝いに下り、川を挟んで斜交(はすか)いに対座する千葉県市川にて税理士を生業(なりわい)と致しております。以下に御質問の順番に従って、回答させて頂きます。 1、既に御社の株主でおられる貴方が増資する分については、第3者割当増資に当りませんが、息子さんが出資されることとなる100万円については、第3者割当増資に該当致します。一般的には、第3者割当増資は、既存の株主にとりまして議決権が縮小される等、その帰属する権利が希薄になることが往々にしてあるため、会社法上におきましては、株主総会の特別決議を要するというように厳格な手続が必要とされるのですが、御社の場合は、非上場会社さんに加え、もう一人の既存の株主でいらっしゃる妹さんが此の度の御立案の旨を快諾して下されば、事は足りるかと思われます。 2、御計画通り200万円増資されるのだとしたら、御指摘の通りです。 3、御腹案の増資後の出資金額は、非上場会社さん 200万円、その息子さん 100万円、貴方の妹さん 200万円になるので、1株あたりの出資金額を2万円に変更されるのでしたら、それに関しても会社法上の手続が必要となり、それが滞りなく済んだとしたら基本的に既存の部分も改まる形となるため、貴方が100株、息子さん 50株、妹さんは改めて2万円の株式を100株所有することになるかと思います。 4、税務上の贈与の問題が生じるのは、現在御社に換金性のある財産が相当額プールされていらっしゃるような場合です。例えば御社に現在1億円の留保利益があると仮定すると、持分に応じて妹さんにおいてはその3分の2の6,667万円、貴方におかれましては3分の1に当る3,333万円の財産に関する権利を有しているというように見做(みな)されます。そこで本件の増資が実現されたとすると、貴方に関しては、100万円の増資で全体の4割にあたる4,000万円の権利を有することとなるため、ゆえに妹さんから結果として前述の3,333万円との差額に当る667万円の贈与を受けたと捉えられ、息子さんについては同様に彼女から2,000万円の贈与が為(な)された形になるのです。それゆえ贈与のことが懸念されるのでしたら、現在会社に蓄積されていらっしゃる財産を貴方と妹さんに持分比率により配当されて、現状の資本金額と同額の300万円の財産を有していらっしゃる形に限りなく近付けた後に、件の増資を実行されれば宜しいかと思念致す次第です。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
No.2 | 回答者:西山元章 税理士 | 回答日:2013年5月28日 | |
非上場会社さん 公認会計士・税理士の西山元章と申します。 よろしくお願いいたします。 お尋ねされていることは「みなし贈与」の問題で、税務特有の少し理解しにくい事項です。 1.現在、社長が1百万円、妹さんが2百万円出資されて、それぞれ100株、200株取得されているわけですね。そして、今般、社長が1百万円、息子さんが1百万円出資予定ですから、現株主以外の者(息子さん)が新規に出資されるということですから、第三者割当増資となります。 2.当初は1株1万円でも、第三者割当増資の場合、増資時の時価で増資しないと、「みなし贈与」が発生して贈与税が課税される恐れがあります。 増資時に株価が2万円でしたら、出資額は1百万円ですから、発行株数は50株とします。 3.今般の増資で、社長、息子さんがそれぞれ1百万円ずつ、一株2万円で引き受けられると、50株ずつの取得となります。したがって、増資後の持ち株は、社長150株、息子さん50株、妹さん200株となります。 4.第三者割当増資の発行価格が低ければ、新たな株主は、本来より安い価格で取得できるわけですから、トクするわけです。新たな株主は、旧株主から贈与されたとみなし、新たな株主に贈与税が課税される恐れがあります。 逆に、高ければ、旧株主がトクするわけですから、新たな株主から旧株主へ贈与が発生すると考えるわけです。旧株主は贈与税が課税される「恐れがあるということです。 たとえ、株主間で直接、金銭のやりとりがなくても、増資という行為を通じて、株主間で価値が移転すると考えるわけです。 なお、贈与税の暦年課税を選択している(税務署に届け出をしていない)場合、110万円の非課税枠がありますから、贈与を受けても、この金額の範囲内であれば贈与税は課税されません。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の公認会計士・税理士西山元章事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/その他/No1362 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。