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No.520 | 個人事業主としての申告 |
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お名前:nsr | カテゴリー:所得税 知恵袋 | 質問日:2010年10月17日 |
お知恵をお借りさせていただきたくよろしくお願い致します。 現在サラリーマンですが、副業として執筆や企業コンサルを はじめました。開業届を出して個人事業主という形にしよう と考えています。 また、賃貸アパート(1室)による収入もあり不動産所得と して確定申告していました。一昨年までは赤字で給与所得の 源泉徴収の還付が受けられましたが、昨年から黒字 (約10万円)になり税金がかかってきました。 (株の譲渡損の繰越が必要なので20万円未満の所得でも 確定申告をしました) 質問1 個人事業主の届出は執筆、コンサル、不動産の3つを 1事業として開業届できるのでしょうか。 質問2 青色申告を行う予定ですが、65万円の控除を受けられる 可能性はありますか。 質問3 複式簿記等の記帳や経費の参入は、執筆、コンサル、不動産 毎に行うのでしょうか。1事業としてまとめてもいいので しょうか。 以上です。よろしくお願い致します。 |
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No.1 | 回答者:西山元章 税理士 | 回答日:2010年10月17日 | |
nsrさん 会計士・税理士の西山と申します。 よろしくお願いいたします。 質問1 個人が、新たに事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき事業の開始等をした場合、事業の開始等の事実があった日から1月以内に開業届けを所轄税務署に提出しなければなりまん。 所得の区分において、執筆、コンサルは「事業所得」、不動産賃貸は「不動産所得」となります。 質問2 新規開業した場合(その年の1月16日以後に新規に業務を開始した場合)は、業務を開始した日から2か月以内に、新たに青色申告の申請をする人は、その年の3月15日までに、「青色申告承認申請書」を所轄税務署長に提出しなければなりません。 不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいる青色申告者で、これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則、一般的には複式簿記により記帳し、その記帳に基づいて作成した貸借対照表を損益計算書とともに確定申告書に添付して確定申告期限内に提出している場合には、原則としてこれらの所得を通じて最高65万円(青色申告特別控除)を控除することとされています。 なお、不動産所得については、以下に示す規模以上でないと、最高10万円の控除となります。 ・貸間、アパート等については、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること。 ・独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること。 上記の要件を満たす限り、65万円の控除を受けることは可能でしょう。ただし、不動産所得は10万円までで、事業所得と合算で65万円となります。 質問3 所得の区分に応じて、記帳することとなります。 したがって、執筆、コンサルは「事業所得」として、不動産賃貸は「不動産所得」としてそれぞれ記帳することとなり、それぞれ決算書を作成することとなります。 なお、執筆の報酬については、「著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税」であれば、「雑所得」となり、青色申告の控除は受けられません。コンサル関連の執筆であれば「事業所得」の範疇になるでしょう。 また、副業で規模が小さい等であれば、そもそも執筆やコンサル自体が”事業”と認められず、「雑所得」とされ青色申告の控除は受けられない可能性もあります。 以上よろしくお願いいたします。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の公認会計士・税理士西山元章事務所 | ||
No.2 | 回答者:松島一秋 税理士 | 回答日:2010年10月17日 | |
質問2に関しての青色申告の65万円の特別控除について、念のため付け加えておきます。 ご質問の内容からすると、これから「所得税の青色申告承認申請書」の提出をされようとしているものと思われます。そうすれば、副業の執筆や企業コンサルによる所得はもうすでに発生しているかと思われますが、平成22年分の所得税については青色申告とすることはできません。平成23年分の所得税から青色申告承認申請することになります。 なぜならば、「所得税の青色申告承認申請書」の提出には、次のような条件が必要です。 [内容] 事業所得、不動産所得、山林所得がある方で、青色申告をしようとする場合に申請が必要です。 [提出期限] 青色申告をしようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後、事業を開始したり、不動 産の貸付けを行った場合は、その事業開始等の日から2ヶ月以内) したがいまして、新たに青色申告をしようとする場合には、その年の1月16日以後、事業を開始したり、不動産の貸付けを行った場合は、その事業開始等の日から2ヶ月以内に「所得税の青色申告承認申請書」を提出すればよいので、例えば、9月1日に事業を開始したとすれば10月末日までに提出することになります。 しかし、貴方の場合は平成22年1月1日時点において青色申告の対象となるべき不動産所得(賃貸アパート収入)がすでにありますので、平成22年分の所得税を青色申告としようとすれば、平成22年3月15日まで「所得税の青色申告承認申請書」の提出が必要になりますので、執筆や企業コンサルによる所得が平成22年1月15日に発生するとしても、すでに平成22年分の「所得税の青色申告承認申請書」の提出期限が経過しています。 よって、貴方は平成23年3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を提出して平成23年分の所得税から青色申告することになります。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 愛知県瀬戸市の松島一秋税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/所得税/No520 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。