トップページ > 知恵袋 > 消費税 > メンテナンス料金の経過措置の取扱について
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No.1590 | メンテナンス料金の経過措置の取扱について |
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お名前:トモマサ | カテゴリー:消費税 知恵袋 | 質問日:2013年11月29日 |
国税庁が消費税の経過措置に関するQ&Aを発表しておりますが、その中に、「平成26年3月1日に、同日から1年間のコピー機械等のメンテナンス契約を締結するとともに、1年分のメンテナンス料を受領した場合、消費税法の適用関係はどのようになりますか。」という問いに対して、「契約又は慣行により、1年分の対価を収受することとしており、事業者が継続して当該対価を収受したときに収益に計上しているときは、施行日の前日(平成26年3月31日)までに収益に計上したものについて旧消費税法(旧税率)を適用して差し支えありません。」とあります。 当社は、製造業であるため、機械等のメンテナンスを依頼しており、1年分のメンテナンス料の支払いは多くあります。 以前、消費税の経過措置に関するセミナーに参加した時、売上計上側は、Q&Aに示されている通り、経過措置の適用はあるが、仕入計上側には、そのような経過措置の適用はないと伺いました。 そこで、当社におきましては、メンテナンス料に関する部分について、4月1日以降は8%で計算する必要はあるのでしょうか? よろしくお願いします。 |
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No.1 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2013年11月30日 | |
トモマサさん、税理士の小林慶久です。宜しく御願いします。 根本的な原理として、契約の両当事者である売り手側と買い手側の一つの取引に対する消費税の賦課とそれに対応すべき仕入税額控除の計上は表裏一体を成すものであり、貴方が今回引用された国税庁より公表されているメンテナンス料についての経過措置を適用するか、否かの選択権は基本的に売り手の方に委ねられております。ゆえに請求書等を発行する側が法律に適合していることを前提に、平成26年4月以降の請求金額に原則の定める8%を乗せておられるのであればその8%の税額を、それとは異なり経過措置を適用され消費税率を5%で計算していらっしゃるのなら、同じく5%に相当する税額を仕入税額控除の対象とされれば良いのです。私が先程も申し上げましたように、一般的に一つの取引に対し、消費税の経過措置を適用するしないの決定権は売上を計上するサイドが握っておられるということを、トモマサさんが御参加されたセミナーの講師の方は仰りたかったのだろうと思います。 ゆえに御質しの平成26年4月以降の御社のメンテナンス料に関して、取引の相手方が法律に拠った処理をしているのであれば、それに忠実に対応すべく消費税の申告の際に控除対象仕入税額の計算をされれば良いのです。それに際して仮に基本的に同月以降におきまして、8%の税率が課されているという原則を前提で考えず、従来通り5%の税率に基づいて計上しようものなら、控除可能な課税仕入税額が過少に算定され、結果的にトモマサさんの会社の御納付されることとなる消費税の負担が、無駄に増してしまうことになろうかと慮(おもんばか)る次第です。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
No.2 | 回答者:大西信彦 税理士 | 回答日:2013年12月2日 | |
お尋ねの件です。 消費税のニュースでよく聞く言葉に「転嫁」という言葉がありますように、途中の事業者は消費税額を請求されても、相当額を控除し、消費税の実質的な負担者は最終消費者になります。 途中の事業者が仮に8%の支払請求を受けた場合には、8%の税額控除ができる、5%の支払請求を受けた場合には、5%の税額控除ができるという考え方になると思います。もし、そうでなければ途中の事業者は消費税の転嫁が不十分にしかできなくなります。 国税庁のQ&Aは売上側のことを述べておりますが、仕入側のことは上記の理屈から自明のこととしているのだと考えます。 おそらく実務上はメンテナンス側が、請求書等に消費税額を記載してくると思いますので、その金額を税額控除するようにされたらいかがですか。 以上、ご参考願います。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の大西公認会計士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/消費税/No1590 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。