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No.1046 | 夫婦間の贈与について |
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お名前:小十郎 | カテゴリー:その他の税金 知恵袋 | 質問日:2012年8月15日 |
夫婦間の贈与に関する税金についてわからないので初めて質問いたします。 夫が結婚前に、夫と夫の父親二人の名義で土地・住宅を取得し、夫が父親の分のローンも返済しています。そのローン返済に結婚後、妻の貯蓄を充てて一部前倒して返済しようと思っています。 この場合、妻の財産を夫のローン返済に充てることで贈与税は発生するのでしょうか? また金額に縛りなどはあるのでしょうか? 宜しくお願い致します。 |
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No.1 | 回答者:西山元章 税理士 | 回答日:2012年8月15日 | |
小十郎さん 公認会計士・税理士の西山元章と申します。 よろしくお願いいたします。 「夫が父親の分のローンも返済しています。」と仰せの段階で、夫からお父様へ贈与になっていますよ。 お父様の債務を夫が肩代わりされているからです。 当然、「ローン返済に結婚後、妻の貯蓄を充てて一部前倒して返済」もお父様のローンに奥様の貯蓄を充当すると、今度は、妻からお父様へ贈与になります。また、対象が夫のローンであれば、妻から夫への贈与となります。 既にお父様から夫へ贈与が発生しているわけですから、旧に復するためには、肩代わり返済分を、お父様の口座から夫の口座へ戻す等した方がよいかと思います。 なお、贈与は受贈者一人につき、年間110万円の基礎控除があります。 この範囲内であれば、贈与税は課税されないことになります。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の公認会計士・税理士西山元章事務所 | ||
No.2 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2012年8月15日 | |
小十郎さん、はじめまして。税理士の小林慶久です。宜しく御願いします。 今回の御質問のケースだと、原則として前倒し返済に充てた奥様分の貯蓄分に対して贈与税の課税 対象になると思います。贈与出来る金額に上限は無いのですが、贈与する金額が大きければ大きい程、贈与税の税率は高くなってしまうのです。ただし、110万円の基礎控除は認められているため、年額110万円までの贈与については無税で、仮に1,000万円の贈与をされたとすると、贈与税は以下のように計算します。 (1,000万円 ー 110万円) × (注)40% - 125万円(控除額・下記税率表参照)= 231万円 ちなみに贈与する金額 - 110万円の1,000万円を超える部分については、最大税率の50%が適用されることとなります。 (注)贈与税の税率は、贈与する金額-110万円に対して下記に示す通りです。 200万円以下 10% 300万円以下 15%(控除額 10万円) 400万円以下 20%(控除額 25万円) 600万円以下 30%(控除額 65万円) 1,000万円以下40%(控除額125万円) 1,000万円超 50%(控除額225万円) これまでに申し上げたことを、念頭に置いて頂き、税金負担の軽減を図りつつ、今回の御質問の計画を是が非でも実行したいということなら、一番オーソドックスな形として、まず奥様の貯蓄額に相当する分の御自宅の土地あるいは建物の価額についての彼女への所有権移転をローンの負担と抱き合わせにすることによる負担付贈与をされた後、奥様が御自分の負担すべき借入金を一括返済されれば宜しいかと思います。むろん、名義を変える土地ないし建物の価額とローンの金額が同額であれば、贈与税は課税されません。しかし、その方法だと御自宅の不動産の名義変更に伴って奥様に課税される不動産取得税や諸々の手数料等が発生するため、繰上げ返済のメリットは薄れてしまうように懸念致します。 ゆえに合わせて、次の方法も御提案させて頂きます。 ①毎年110万円づつ、奥様から御主人に預金を移し替えることを継続され、数年経過後のある程度累積金額がまとまったところで繰上げ返済をする。 ②いったん奥様の貯蓄分を御主人に貸すという形式を整え、そうした場合は個人間の貸し借りなので利率はゼロでも良く、その証拠書類としての金銭消費貸借契約を締結。彼女から借りた資金をこの度御立案の繰上げ返済に用いた後、御主人がおそらく現在も生活費として毎月奥様に渡していらっしゃるであろう金額を彼女への返済として処理すべく、いったん奥様名義の預金に移し替えた後、引き出して御家族の生活費に充てる。 上記に申し上げたことを参考に色々と御検討して見て頂ければと思います。税金についても注意が必要ですが、時節柄暑さにも十分気を付けられ、御身体くれぐれも御自愛下さい。また、何か疑問なことがありましたら再度御質問してもらえればと願う次第です。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/その他の税金/No1046 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。