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No.2074 | 非居住者の源泉徴収及び確定申告 |
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お名前:フリーランサー | カテゴリー:所得税 知恵袋 | 質問日:2014年12月2日 |
現在海外に在住しております。今年からフリーランスで翻訳の仕事を始めたため、納税及び確定申告についてご相談させてください。 現在日本の企業3社から仕事を受注し、日本の銀行口座に報酬を振り込んでもらっています。2社は「現地で納税してください」との理由で源泉徴収なし、もう一社からは非居住者として20.42%が源泉徴収されています。 ただ在住国では学生ビザで滞在しており、労働許可がないため、納税することもできず、日本で税を納めたいと思っています。(諸事情で住民票は抜いていません。) 以上の状況で、来年確定申告を初めてしたいと思っています。 ①非居住者は源泉分離課税のため、確定申告の義務はないと理解していますが、確定申告(還付申告)をすることは可能でしょうか。 ②確定申告する場合、納税管理人の届け出は義務なのでしょうか。e-taxの準備はしてありますが、海外から自分で手続きするという選択肢はありますか。 ③源泉徴収がされていない所得については、どのように申告する義務があるのでしょうか。申告した場合、その20.42%の納付義務が生じますか。 3社からの報酬すべてを合わせても、年間100万円に達しない程度なので、還付自体はどちらでもよいのですが、どの国にも納税していない部分の所得を申告する必要の有無が特に気にかかっています。 長文で恐縮ですが、何卒ご教示のほどお願い申し上げます。 |
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No.1 | 回答者:小川雄之 税理士 | 回答日:2014年12月8日 | |
税理士の小川と申します。よろしくお願い申し上げます。 まず前提としまして、納税義務は法令で定められており、納税者個人の意思としてどこの国に納税したい、という選択ができるものではありません。(翻訳業による報酬を得ることがビザの在留資格違反になるのであればそれはまた別の問題です) 以下、個別にご回答いたします。 ① 質問者様が非居住者に該当し、恒久的施設(PE)を国内において所有していない場合、確定申告をすることはできません。 https://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2881.htm 恒久的施設については上記URLをご参照いただければと思いますが、翻訳業ということですので、おそらくPEなしとして、居住地国において外国税額控除の適用を受けることとなります。 ② 上記①の回答により、日本国においては確定申告はできませんが、日本国において確定申告が必要である非居住者の場合という前提においてお答えします。 海外から本人がe-TAXを使って申告することは可能ですが、税務署からの郵送先や問い合わせ連絡先の確保の関係上、納税管理人の届出はしなければなりません。(国税通則法117条) ③ 非居住者に対する翻訳業の報酬については、別段の租税条約による規定がなければ、原著作物を翻訳した場合には、その翻訳文は「二次的著作物」となり、所得税法161条7号「著作権の使用料」の国内源泉所得に該当し、20.42%の源泉徴収を要します。取引先企業において源泉徴収義務の手続きにミスがないとすれば、仕事内容における翻訳対象物の違いにより源泉徴収されたりされなかったりということになるかと思います。 繰り返しになりますが、日本国では確定申告ができない為、源泉徴収されていようがいまいが、現地国において申告することとなります。 以上、ご参考になりましたら幸いです。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市中央区の小川雄之税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/所得税/No2074 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。