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1人会社の役員社宅について
No.1489

1人会社の役員社宅について

お名前:匿名希望 カテゴリー:会計・経理 知恵袋 質問日:2013年9月27日
はじめまして、
こちらの質問に目を留めて頂きましてありがとうございます。

家族が会社の代表取締役です。
実質、1人会社で、アルバイトさんがいるようです。
外部に監査役さん等がいるみたいです。

このような状態ですが、賃貸物件を会社名義で借りたら、
役員社宅として通りますか?
役員社宅は、大会社ではなくても1人会社でも問題なく適用されますか?
社宅となるために、場所やその他諸々の条件がありますか?
社宅兼オフィスとして、一部を仕事部屋にしても問題ありませんでしょうか?
そうなると社宅として認められないでしょうか。
85㎡程の賃貸部屋ですが、固定資産税からの計算で、家賃を決めればよいですか?

社宅兼自宅とする場合、求めた家賃額から一部経費にするのでしょうか。

ややこしい質問で申し訳ございません。
ご教授いただきたくお願い申し上げます。





No.1 回答者:鈴木規之 税理士 回答日:2013年9月27日
匿名さん、こんにちは。

 社宅になるには、福利厚生になじむか否かです。
ですから、豪華社宅は認められません。(全額給与課税)

後は、説明にあるように計算された以上を役員から収受していれば
給与課税はされません。

一部を会社の事務所に使用している場合も記載されています。

次の解説が国税庁にありますので参照して下さい。

=======================
ロ) 役員に対する社宅等の貸与
 使用者が、役員に対して無償又は低額の賃貸料で社宅等を貸与することにより供与する経済的利益については、原則として次のように取り扱われます(所令84の2、所基通36-40)。
1 使用者所有の社宅等を貸与している場合
 次の算式により計算した賃貸料相当額とその役員から徴収している賃貸料の額との差額が給与所得とされます。
 〔賃貸料相当額の計算式〕
賃貸料相当額(月額)={その年度の家屋の固定資産税の課税標準額×12÷100(木造家屋以外の家屋については10÷100)+その年度の敷地の固定資産税の課税標準額×6÷10}×1÷12
(注)
1 この場合の「木造家屋以外の家屋」とは、その家屋の耐用年数が30年を超える住宅用の建物をいいます。
2 固定資産税の課税標準額が改訂された場合には、その改訂後の課税標準額に基づく固定資産税の第1期の納期限の翌月分の賃貸料から、その改訂後の課税標準額によって賃貸料相当額を計算することになります(所基通36-42(2))。
2 他から借り受けた住宅等を貸与している場合
 使用者が他から借り受けた住宅等を社宅として役員に貸与している場合は、使用者が支払う賃借料の額の50%相当額とその社宅等につき1の算式により計算した賃貸料相当額のうち、いずれか多い金額がその社宅等の賃貸料相当額とされ、この金額とその役員から徴収している賃貸料の額との差額が給与所得とされます(所基通36-40)。
3 貸与している社宅等が小規模住宅である場合
 役員に貸与している社宅等の床面積(2以上の世帯を収容する構造の家屋については、1世帯として使用する部分の床面積)が132平方メートル(木造家屋以外の家屋については、99平方メートル)以下である場合には、1及び2にかかわらず、使用人に対する社宅等の貸与の場合と同様の算式(上記(イ)の算式)によって計算した賃貸料相当額と、その役員から徴収している賃貸料の額との差額が給与所得とされます(所基通36-41)。
(注) 敷地だけを貸与している場合には、上記(ロ)1の算式により地代相当額を計算します。

4 業務に関する使用部分等がある社宅等の賃貸料相当額
 1、2又は3により賃貸料相当額を計算する場合において、その社宅等が次に掲げるものに該当するときは、賃貸料相当額はその使用状況を考慮して定めることになりますが、使用者がその社宅等につきそれぞれ次の金額を賃貸料として徴収しているときは、その徴収している金額をその社宅等の賃貸料相当額として差し支えないことになっています(所基通36-43)。
イ 使用者の業務に関する使用部分がある住宅等
 1、2又は3により計算した賃貸料相当額の70%以上に相当する金額
ロ 単身赴任者のような人が一部を使用しているにすぎない住宅等
その住宅等につき1、2又は3により計算した賃貸料相当額×50(平方メートル)÷その家屋の総床面積(平方メートル)
(注) 使用人の社宅について、使用者の業務に関する使用部分がある場合や単身赴任者に一部を使用するにすぎないものを貸与していることは極めて稀であると考えられますが、そのような場合でも、その使用状況を考慮して、イ又はロの取扱いを適用することになります。

5 貸与している住宅等がいわゆる豪華役員社宅である場合
 役員に貸与している住宅等が社会通念上一般に貸与されている住宅等と認められないいわゆる豪華な役員社宅である場合の通常の賃貸料の額は、1、2又は3の賃貸料相当額の計算式によらず、その住宅等の利用につき通常支払うべき使用料その他その利用の対価に相当する額(その住宅等が一般の賃貸住宅である場合に授受されると認められる賃貸料の額)とされています。
 その住宅等が、社会通念上一般に貸与されている住宅等に該当するかどうかについては、家屋の床面積(業務に関する使用部分等がある場合のその部分を除きます。)が240平方メートルを超えるもののうち、その住宅等の取得価額、支払賃貸料の額、内外装その他の設備の状況等を総合勘案して判定します(平7課法8-1)。
(注) 家屋の床面積が240平方メートル以下の住宅等であっても、
1 一般の住宅等に設置されていないプール等の設備等があるもの
2 役員個人の嗜好等を著しく反映した設備等を有するものなどは、いわゆる豪華な役員社宅に該当します。

注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。

回答者 静岡県静岡市清水区の鈴木規之税理士事務所
この回答は  (役にたった/3件)

No.2 回答者:小林慶久 税理士 回答日:2013年9月28日
匿名希望さん、税理士の小林慶久です。
 昨日は、プロ野球のパシフィックリーグにおきまして、楽天イーグルスが最後は不動のエース、田中将大投手の登板もあり、球団創設以来の劇的な初優勝を飾りましたが、私もこれよりしっかり我が答番を果たしてみたいと思います。
 貴方は、役員社宅の家賃に関する経費の計上、税法的には損金算入に関して諸々の懸念を抱いておられますが、基本的に仰っていらっしゃる賃借物件を、家族であられる社長、言い換えれば代表取締役さんの住居として活用される場合、会社の状況やその物件の所在する場所に関わらず、上限としてその賃借料の半額が会社の損金に算入されることとなります。法人、今回の御質問の場合は御社が役員でいらっしゃる匿名希望さんの御家族に賃貸する場合における通常の賃料の計算に付き、所得税基本通達36-40(役員に貸与した住宅等に係る通常の賃貸料の額の計算)の括弧書きにおいて「使用者が他から借り受けて貸与した住宅等で当該使用者の支払う賃借料の額の50%に相当する金額が(一定の)算式により計算した金額を超えるものについては、その50%に相当する金額」とされております。上記の一定の算式におきまして、当該物件の建物並びに敷地の固定資産税の課税標準額が用いられるのですが、それは賃貸物件を所有していらっしゃる大家さんでなければ、一般的には分からないため、税金の実務では、前述の通達に則り、大家さんと会社が契約した家賃の半額までを実質的に該当する役員に補助する形をとることが多いのです。
 次に件の物件を社宅兼オフィスとして御利用されることも考えていらっしゃるそうですが、その事が御社にとって合理的な決断であるならば、それ自体は全く問題無く、そうしたケースにおきましては、当然のことながら純粋に住居に供されるよりかは、法人の経理上の損金(経費)算入割合は高くなります。便宜上、件の85㎡の賃貸物件の半分を会社の事務所として活用する場合を考えてみましょう。全体の家賃が12万円だとすると、半額の6万円がオフィスとしての家賃、そして残りの半分の住居に帰属する部分が6万円だとすると、それぞれ3万円づつを会社と役員さんが負担するような外形を整えれば良いことになり、以下に簡潔に表示して見ましょう。

全体の家賃 12万円(85㎡)

(1)事務所部分(42.5㎡)
 6万円は会社の経費(損金)
(2)住宅部分(42.5㎡)
 6万円の半額の3万円づつを、会社と住居として活用為(な)さる役員さんがそれぞれ負担する。

 上述のような場合には、賃借する全体の面積のうち、会社の事務所に供される部分を合理的に見積もって見て下さい。
   

注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。

回答者 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所
この回答は  (役にたった/3件)



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