トップページ > 知恵袋 > 所得税 > 借地人の建物を取り壊す費用について
堀内勤志 税理士
東京都 |
|
小林慶久 税理士
千葉県 |
|
---|---|
大西信彦 税理士
大阪府 |
|
國村武弘 税理士
東京都 |
|
川崎晴一郎 税理士
東京都 |
|
小川雄之 税理士
大阪府 |
|
小西巌 税理士
東京都 |
|
奥田慎介 税理士
東京都 |
|
森田寛子 税理士
大阪府 |
|
松島一秋 税理士
愛知県 |
No.1151 | 借地人の建物を取り壊す費用について |
|
お名前:ジュゴン | カテゴリー:所得税 知恵袋 | 質問日:2013年1月14日 |
借地人に土地を貸していました。 借地人は借地上に建物を建築して事業をしていました。 しかし、借地人からの地代支払いが滞り、去年の8月に 土地の賃貸借契約を解除しました。 借地人には建物を取り壊すだけの資金がなかったため、 私が去年11月に建物を取り壊しました。 この時の取壊し費用は、不動産所得の必要経費に 算入してよろしいのでしょうか。 なお現在、当該土地は更地で、誰にも貸してはいませんが、 借り手がいれば貸し出したいと考えています。当該土地を 譲渡する予定はありません。 |
---|
No.1 | 回答者:大西信彦 税理士 | 回答日:2013年1月14日 | |
お尋ねの件です。 借地人は、契約解除になると現状回復義務を負うのが一般的です。 従って、借地人が自らの負担で、借地に建てた建物の撤去等を行うのが原則です。 しかし、ジュゴン様が建物を撤去した場合には、借地人に対して撤去費用相当額の債権が発生したと考えられます。 これについては、実際上、借地人の支払能力等の関係から、回収できないようですが、手続きとして、内容証明等で借地人に債権の支払の督促をした上で、それでも返還されないようでしたら、回収不能となった年の必要経費として、処理することになります。 以上、ご参考願います。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
|||
---|---|---|---|
回答者 | 大阪府大阪市北区の大西公認会計士事務所 | ||
No.2 | 回答者:石井山正輝 税理士 | 回答日:2013年1月14日 | |
不動産に所得が生ずべき業務が事業として行われている場合は、損失が生じた年分の必要経費になり ますが(所法51①)、不動産所得を生ずべき業務が事業として行われていない場合には、損失の生 じた年分の不動産所得の金額を限度として必要経費に算入されます。(所法51④) すなわち、事業的規模であれば、取り壊し費用は、全額必要経費になりますが、業務的規模であれば その年の不動産所得が零円になるまでは必要経費に算入することができるということです。 事業と業務の違いは、原則として、賃貸住宅の数が、5棟10室以上あれば事業となり、それ以下で あれば業務として取り扱われています。 ます。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
|||
---|---|---|---|
回答者 | 広島県廿日市市の石井山正輝税理士事務所 | ||
No.3 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2013年1月14日 | |
ジュゴンさん、御初に御目に掛かります。 私、花の都大東京生まれの千葉県育ち、姓は「小林」名は「慶久」と綴り、「こばやしよしひさ」と発します。あの「寅さん」の映画で一躍有名になった東京は葛飾柴又より、ものの一里程江戸川を下り、橋を介して対座する千葉県市川で税理士を生業(なりわい)と致す者です。市井の皆々様のために、私こと胸に期するものがありまして、この場に罷り出でたる次第で御座います。 貴殿の御質しの件に応ずべく、以下に其の御答えを認(したた)め、御身に献上奉り候。 成人の日の今日、私の住む千葉県市川でも相変わらず雪が降り続いておりますが、ジュゴンさんの住んでおられる地域は如何な状況でしょうか? さて雨にも負けず、風にも負けず、大地を覆い尽くす雪にも負けず、土地を巡るトラブルにも負けずとばかりに、今回御質問のジュゴンさんからすれば、貸地に建っていた建物の取り壊し費用に関する税務上の取扱いについて、結論を先に申し上げれば、不動産収入に対応する特別な損失と解されるため、今後譲渡されようとする意思の有無に関わらず、解体費等の名目で必要経費に該当致します。ちなみに借地権に関連して、譲渡を見越し資産の原価を把握すべく建物の取り壊し費用が土地の取得原価に算入することを義務付けられるのは、所得税法基本通達38-1に明記されているように、あらかじめ建物を取り壊すことを想定して借地権付建物を購入する場合のように、その取得に伴う場合に際してということになるのです。御参考までに、仮にジュゴンさんが件の貸地を譲渡されるような場合でも、今回の解体費用を土地の取得原価に加算する必要はありません。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
|||
---|---|---|---|
回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/所得税/No1151 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。