トップページ > 知恵袋 > 所得税 > 相続した個人年金保険の相続税課税対象部分の所得税の非課税について
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No.886 | 相続した個人年金保険の相続税課税対象部分の所得税の非課税について |
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お名前:ヤマダ | カテゴリー:所得税 知恵袋 | 質問日:2012年2月11日 |
ヤマダと申します。よろしくお願いします。 昨年確定申告するときに、相続した個人年金保険の相続税課税は所得税がかからないということで、税金の還付を受けました。 この個人年金保険はあと数年続きますが、今年はその計算はどうなるのでしょうか?もし今年以降も継続するのであれば自動計算ができるHPはないでしょうか? 保険金支払い通知書には何も書いてありません。相続税対象分は必要経費に織り込み済みなんでしょうか?毎年ほぼ同額ですが必要経費も増えているようには思えません。それとも昨年までで終了なんでしょうか? よろしくお願いします。 |
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No.1 | 回答者:西山元章 税理士 | 回答日:2012年2月11日 | |
ヤマダさん 公認会計士・税理士の西山元章と申します。 よろしくお願いいたします。 国税庁のホームページ(http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/topics/data/h22/sozoku_zoyo/shinkoku.htm)に、以下のような記述がありますよ。 保険年金を受給している方は、保険年金の受給期間や受給総額などが分かる書類(保険会社等から保険年金に関する通知を受けた方は、その通知書)に基づき、「相続等に係る生命保険契約等に基づく年金の雑所得の金額の計算書」を用いて、保険年金に係る雑所得の金額を計算する必要があります。 『保険年金の所得金額の計算のためのシステム』では、画面の案内に従って金額等を入力することにより、保険年金に係る雑所得の金額を計算(「相続等に係る生命保険契約等に基づく年金の雑所得の金額の計算書」を作成)できますので、ぜひご利用ください。 上記のシステムは… https://www.keisan.nta.go.jp/nenkin/ac/top 以上よろしくお願いいたします。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の公認会計士・税理士西山元章事務所 | ||
No.2 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2012年2月11日 | |
ヤマダさん、はじめまして。税理士の小林慶久と申します。宜しく御願いします。 御存知かもしれませんが、個人年金保険を相続し、その後その年金を受取ることに関して、従来は 二重に課されていることになっていた税法の構造が平成22年7月6日の最高裁判決によって是正すべく改善され、過去に遡って所得税等が還付されることに至りました。具体的には、ヤマダさんが個人年金保険を相続される際に評価金額として、相続税の課税価格に算入されるべき金額は、所得税の課税対象からは、外れ非課税となるのです。 例えば、ヤマダさんが被相続人の方ーおそらく御父様か御母様の亡くなられた時点で、年間100万円で残り10年間受け取ることが出来る確定年金を相続されたと仮定しましょう。その際の相続税評価額は、100万円×10年×60%=600万円となり、残額の400万円が段階的に多くなる形の分割で課税対象となり、雑所得の収入金額となります。それから控除すべき必要経費ですが、仮に亡くなられた御父様ないし御母様が払い込まれた金額が1200万円だとし、ヤマダさんが相続される前のものも含めて、その年金保険により保険会社から支給される総額が1,500万円だとすると、 1,200万円÷1,500万円=0.8 すなわちヤマダさんが今後年間に受け取る金額の課税対象分についての8割が必要経費になるのです。 次に1年間の課税対象部分の計算についてですが、先程の設定の場合、400万円の課税対象となる総額の金額から残存期間年数(これから年金をもらえる期間)・10年×(残存期間年数・10年-1年=9年)÷2=45として算定される課税単位数を割った88,000円(千円未満切捨て)が算出のための基礎となる1課税単位あたりの金額になります。便宜上、相続されたのが平成21年1月1日だとすると、平成23年分については、経過年数が2年目とということで1課税単位あたりの金額である88,000円×2年= 176,000円が年間の課税対象金額ということになります。(実際にもらうのは100万円) 収入金額176,000円についての必要経費は、前述の収入に対する8割ということになるので、140,800円、ゆえに176,000円ー140,800円=35,200円が雑所得の金額になります。 なかなか分かりづらい部分もあるかと思うますけど、相続の時点で個人年金保険に関して今後もらえる金額を計算あるいはその時点で受け取る金額が不確定である年金保険に対しては予測計算を行い、その中で相続税が掛かる部分と、所得税の掛かる部分の2つに区分され、所得税の課される部分は基本的に後になればなるほど金額が段階的に大きくなる形の按分により課税対象となり、その課税対象に対する払込保険料部分が必要経費なのだ、という原理を頭に入れた上で、細かい計算は国税庁のホームページを用いながら行って頂ければと思います。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/所得税/No886 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。