トップページ > 知恵袋 > 消費税 > 買い物するときの消費税について2
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No.298 | 買い物するときの消費税について2 |
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お名前:横ノリ | カテゴリー:消費税 知恵袋 | 質問日:2009年11月3日 |
大口様 後川様 回答ありがとうございました。 もう少し具体的に書きますので教えてください。 今回の意図は消費者側から見た質問です。 税抜き30円、税込み32円と書かれている商品が売られています。 税抜き30円の商品を内税表示義務のためで四捨五入または、切り上げで32円の税込み表示をしているのは理解できます。 この商品を10個買ったときの消費税は消費者側から考えると15円となるのが普通に思えますが、1度の買い物で同一商品を10個まとめて買ったときの金額について2つ考えられます。 ①30*10個=300円*1.05で315円となります。 ②32円*10だと320円となります。 この商品の売り方はどちらでも可能なのでしょうか? |
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No.1 | 回答者:後川勝也 税理士 | 回答日:2009年11月4日 | |
今回の質問者の混乱は、税抜表示と税込表示の両方がお店で表示されていることにより起こっています。 例えば、 1個100円(税抜)の商品を105円(税込)と表示されていれば、疑問が生じなかったでしょう。 この商品を10個購入した場合は、 (1)100円(税抜)×10個+(消費税5%)=1,050円 (2)105円(税込)×10個=1,050円 となり、税抜表示と税込表示とで結果が同じとなります。 このように、本体価格と消費税相当額の区分が明確にできる場合は問題がありません。 しかし、 質問のように、本体価格と消費税相当額の区分が明確にできないために、疑問が生ずることがあります。 今回のケースは、 1個30円(税抜)の商品を32円(税込)と表示されているために、この商品を10個購入した場合は、 (1)30円(税抜)×10個+(消費税5%)=315円 (2)32円(税込)×10個=320円 となり、税抜表示と税込表示とで結果が異なるということで、疑問が生じたということですね。 私が前回の回答に記載しましたように、 平成16年4月から、消費者に対する「値札」や「広告」などにおいて価格を表示する場合には、消費税相当額を含んだ支払総額の表示を義務付ける「総額表示方式」が実施されています。 その理由として、「税抜価格表示」では、レジで請求されるまで最終的にいくら支払えばいいのか分かりにくく、また、同一の商品やサービスでありながら「税抜価格表示」のお店と「税込価格表示」のお店が混在しているため価格の比較がしづらいといった状況が生じたからです。 上記の320円(税込)を本体価格と消費税相当額の区分をしようとすると、次のように割り切れず小数点以下が発生します。 本体価格304.7619円+消費税相当額15.238円≒319.9999円 つまり、 本体価格と消費税相当額の区分が明確にできない場合、小数点以下が発生し今回のような混乱も起きます。 小数点以下を切り捨てるか、四捨五入するか、切り上げるかによっても結果が異なります。 特に、税抜表示ですと、小数点以下が発生した場合、切り捨てるか、四捨五入するか、切り上げるかによって、最終的にいくら支払えばいいのか分かりにくくなります。 上記の記載文面をご覧ください。 『レジで請求されるまで最終的にいくら支払えばいいのか分かりにくく、また、同一の商品やサービスでありながら「税抜価格表示」のお店と「税込価格表示」のお店が混在しているため価格の比較がしづらい・・・』ために、平成16年4月から消費税相当額を含んだ「総額表示方式」が事業者へ義務付けられた訳です。 従いまして、 今回のような混乱が起きないように、平成16年4月から消費税相当額を含んだ「総額表示方式」とされたことをご理解ください。 ご質問のケースは、お店が税抜表示と税込表示の両方を表示していたために起こっています。 「総額表示方式」=税込表示のみであれば問題がなかったということです。 お店としては、親切心より税抜表示も表示したために、今回のような混乱が生じたと考えられます。 平成16年4月からは、消費税相当額を含んだ「総額表示方式」=税込表示のみで問題はありません。 1個30円(税抜)という税抜表示をせずに、1個32円(税込)とだけ「総額表示方式」に従って表示すれば問題がなかったということです。 このお店の場合は、小数点以下を切り上げ(又は四捨五入)処理しているために、消費者サイドとしては損をしたような気持ちになったということでしょう。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 兵庫県宝塚市の後川会計事務所〔宝塚OFFICE〕 | ||
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