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No.1126 | 自社株式評価における土地評価 |
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お名前:ゆうた | カテゴリー:その他 知恵袋 | 質問日:2012年12月3日 |
自社株式の贈与を行うため、自社株式の評価を行いたいのですが、その自社が土地を所有している場合、その土地の評価方法についてご教示ください。 実勢価格か相続税評価額のいずれでしょうか? 根拠法令などもご教示いただけると助かります。 以上よろしくお願いいたします。 |
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No.1 | 回答者:大西信彦 税理士 | 回答日:2012年12月3日 | |
お尋ねの件です。 会社の総資産のうちに占める土地の保有状況が、会社の規模区分に応じて次のような場合には「土地歩夫特定会社」とされます(財産評価基本通達189(3))。 ①大会社の場合…総資産価額のうち土地等の価額の合計額が70%以上 ②中会社の場合…総資産価額のうち土地等の価額の合計額が90%以上 ③小会社の場合…大会社の基準に該当する総資産価額のある小会社…大会社と同じ基準 中会社の基準に該当する総資産価額のある小会社…中会社と同じ基準 それ以外…土地保有特定会社の対象となりません。 ここでこの割合の算定は相続税評価額ベースであることに注意してください。 また、ここで大会社、中会社、小会社というのは財産評価基本通達の178,179で定められている区分に従います。 土地保有特定会社の株式の価額は「純資産価額方式」で、原則として、計算した「1株当たり純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)」により評価することになっております(財産評価基本通達189-4)。 以上ご参考願います。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の大西公認会計士事務所 | ||
No.2 | 回答者:西山元章 税理士 | 回答日:2012年12月3日 | |
ゆうたさん 公認会計士・税理士の西山元章と申します。 よろしくお願いいたします。 株式市場等に上場していない非上場会社株式(取引相場のない株式)の評価をする場合の、原則的評価方式における純資産価額方式を前提にしますと、評価会社が土地等を保有している時においては、その土地等の評価は相続税評価額となります。ただし、取得してから3年以内であれば通常の取引価額(実勢価格)となります。 先の先生の回答は会社の規模区分等について述べられており、ゆうたさんがお尋ねの純資産価額方式における土地評価についてのご質問と趣旨が異なるように思われます。 以上のように、取引相場のない株式の評価は税理士であっても、苦手とする先生がほとんどです。 税務署もしくは、資産税に強い税理士にご相談されたほうがよいですよ。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の公認会計士・税理士西山元章事務所 | ||
No.3 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2012年12月3日 | |
ゆうたさん、はじめまして。税理士の小林慶久です。 御質問のケースの場合、基本的に取引所相場のない株式を贈与される場合として、御社が相続税法に規定する小会社に該当される場合には、原則として相続税法に基づき、相続税評価額としての路線価で評価するべきだということになります。但し、相続税法に関連する財産評価通達185に基づき、課税時期(今回の場合は、贈与の時点)前3年以内に取得又は新築した土地および土地の上に存する権利並びに家屋等の権利の価額については、通常の取引価額すなわち時価によって評価する旨が定められており、さらに帳簿価額つまり取得原価と時価の乖離が無い、言い換えれば3年前と比べて時価が変動していなければ、帳簿価額で評価して良いと付記されています。昨今の我が国の経済情勢を鑑みると、土地が近年急激に上がっているという現象は、局地的な部分に限定されると推察出来るため、当初購入された価額で評価されれば、まず税務上の問題は無いと考える次第です。 最初に大西先生が御回答されたように、仮にゆうたさんの会社が土地保有特定会社に該当するにしても、自社株式を評価するにあたり一般的な方法である一株当たりの純資産価額に拠るならば、上記に申し上げた方向性は、変わらないでしょう。それはそうとして、そもそもの自社株式の評価に関して、御社が相続税法上の大中小会社のいずれに該当するものであっても、全部または部分的に類似業種標準価額による評価を活用ないし併用することで、件の贈与に伴う全体の評価額が引き下がるのであれば、それを御検討されても良いと思いますし、ゆうたさんが現在、貴方の会社の代表者で実質的な後継者に自社の株を贈与されるということが、今回のケースに当て嵌まるのであれば、経営承継円滑化法に基づく贈与税の納税猶予の制度の活用により、税額が軽減されるというメリットにつながる可能性もあるので是非御案出して見て下さい。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/その他/No1126 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。