トップページ > 知恵袋 > 法人税 > 役員報酬の変更について
堀内勤志 税理士
東京都 |
|
小林慶久 税理士
千葉県 |
|
---|---|
大西信彦 税理士
大阪府 |
|
國村武弘 税理士
東京都 |
|
川崎晴一郎 税理士
東京都 |
|
小川雄之 税理士
大阪府 |
|
小西巌 税理士
東京都 |
|
奥田慎介 税理士
東京都 |
|
森田寛子 税理士
大阪府 |
|
松島一秋 税理士
愛知県 |
No.1092 | 役員報酬の変更について |
|
お名前:ジロ- | カテゴリー:法人税 知恵袋 | 質問日:2012年10月25日 |
株式会社の社長をしております。 雑貨の小売店舗を1店舗で事業をしておりますが、最近、もう1店舗を計画中で来年1月にオ-プン予定です。決算が6月で、現在の社長給料が60万円で、役員である妻の給料が30万円です。 新規店舗も利益が上がる見込みなので、1月から社長給料を80万円に増額し、妻の給料を60万円に増額する予定です。 役員報酬は原則として決算開始3か月以内に変更し、それから1年間は変更できないとの話を聞きましたが、今回のような特別な事情がある場合(決算開始3か月以内である9月にはまだ予定がなかった、事業規模が2倍になる、仕事量が2倍になる、妻が新店舗の店長予定等)での給料の大幅変更は常識的に考えて当たり前で、変更しない方がおかしいと思いますが、どのように考えればよいですか? |
---|
No.1 | 回答者:西山元章 税理士 | 回答日:2012年10月25日 | |
ジローさん 公認会計士・税理士の西山元章と申します。 よろしくお願いいたします。 新店舗の開店準備にお忙しいことと思います。 それに伴い、定期同額給与であるが、社長や社長の奥様の役員給与の増額希望ということですね。 役員は従業員と異なり、時間給的に働くのではなく、会社経営を遂行する職能ですから、会社と従業員の契約が雇用契約に対して、会社と役員の契約は委任契約となっているわけです。 法人税の規定もそれに鑑みており、そもそも、ジローさんご自身が仰せのように、利益が上がるから役員給与を上げるというのは、利益操作の一種であり、まさしく、税務署が最も嫌うところでもあるわけです、 したがって、開店自体は給与を上げる「臨時改定事由(社長の辞任による交代などといった役員の地位および職務内容の重大な変更等)」に該当しないと思われますので、増額部分は損金不算入ということになろうかと思います。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
|||
---|---|---|---|
回答者 | 大阪府大阪市北区の公認会計士・税理士西山元章事務所 | ||
No.2 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2012年10月25日 | |
ジローさん、はじめまして。税理士の小林慶久です。宜しく御願いします。 決算から3ヶ月経過後に通常は定期同額給与として支給されている役員報酬の額を変更することが認めらる場合について、それに関連する法人税法施行令69条1項1号ロ並びに基本通達9-2-12の3により、「役員の職制上の地位の変更、その役員の職務の内容の重大な変更その他これらに類するやむを得ない事情」が起因した際とされ、具体的な例示として合併に伴いその役員の職務の内容が大幅に変更される場合その他が記されています。一般的な通念として国内業務だけを担当していた役員が海外事業部も合わせて担当するような事象等も上記通達が規定する事情に該当することになるのです。それらの法規の定めと今回の御質問の事例を照らし合わせた場合、税務上の取扱いにおいて新しい店舗を立ち上げることが役員の職務の内容の重大な変更に該当するのか?という問題は正直申し上げて判断の微妙なところではないかと考える次第です。 ジローさんの主張や御気持ちは私にも心情的に良く分かるのですが、例えば全国的に小売店舗のフランチャイズ展開をしているマツモトキヨシやセブンイレブン等を運営している法人が、新しい店舗をオープンする度に役員報酬を増やしても良いということになったら、かなりの頻度で時期的にはほぼ無制限に近い形でその額を増額出来るような気がしてなりません。ただ中小企業の実態を鑑みた場合、御質問の事例に即し、仮に奥様では無く血縁関係の無い平取締役が、新店舗の開設に伴い、その店長も兼務するような場合であれば、これについては御聞きになられた翌年1月から従来の30万円を60万円に引き上げることも、取締役会議事録その他の書類を整備の上、全額損金としての計上が税務上認められると思います。 ゆえに今回のケースについては、完全にリスクを回避すべく順調に新店舗を予定通り来年1月にオープンさせたとしても、ジローさん、奥様の役員報酬のアップは半年間据え置かれ、新事業年度が開始する平成25年7月から引き上げられたら如何でしょうか? 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
|||
---|---|---|---|
回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/法人税/No1092 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。