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非居住者の確定申告について
No.1989

非居住者の確定申告について

お名前:しろぽん カテゴリー:その他の税金 知恵袋 質問日:2014年9月29日
現在海外在住で、非居住者ですが、不動産賃貸による家賃収入と日本のFXによる利益があります。なお、FX口座は日本在住時に開設、海外への住所変更はしておりません。
2014年の家賃収入は40万程度、FXは以前税務署より38万未満であれば確定申告不要と聞いたため、38万未満に抑えるつもりです。
以下質問事項についてご回答を頂ければ幸いです。

①家賃収入が40万円ある時点でFXの利益がいくらになろうとも確定申告は必要となるのでしょうか?
今はFXの利益を確定申告が必要ない38万までに抑えようとしていますが、いずれにしろ必要になるのであれば38万以上稼ぎたいと思っております。

②家賃収入40万円の場合の税率、及びFXの利益38万円に対する税率を教えてください。

③FXの利益の確定申告をする場合、FX業者が発行している損益計算書の提出は必要なのでしょうか?上述の通り、住所変更をしていないので、旧住所になっていますが、確定申告時に何か問題になりますでしょうか?

宜しくお願いいたします。




No.1 回答者:大西信彦 税理士 回答日:2014年9月29日
お尋ねの件です。

非居住者のFXすなわち外国為替取引については国内源泉所得に該当するかどうかで、しろぽんさんが確定申告をしなければならないかどうか決まってくるでしょう。

国内源泉所得を定めた所得税法161条や関連する政令(所得税法施行令279条、280条等)等には「外国為替取引」を指すような記述はなく、所得税法161条自体は「国内において行う事業から生じ、又は国内にある資産の運用、保有もしくは譲渡により生ずる所得その他その源泉が国内にある所得として政令で定めるもの」というような書きぶりです。

私見では、財産権の制約につながる税法は限定的に解すべきであり、法令等で明確に定められていない以上、確定申告不要と考えます。(FX取引がこれほどまでに一般化してきたのですから、せめて通達等にでも取り扱いを書いてもらえたらと思いますが。)FX会社によればはっきりホームページで、非居住者は確定申告が不要と書いている会社もあります。

従って、①②③について確定申告不要と考えます。ただ、他の納税者特に居住者との均衡から課税すべきとの考え方もあると思いますので、FX取引に係る所得が多くなりそうでしたら、個別に専門家と相談されたほうがいいでしょう。

また、いずれにしても居住されている現地国の税法では現地の取り扱いがありますので、現地での税務当局や専門家に必ず、確認してください。

以上、ご参考願います。

注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。

回答者 大阪府大阪市北区の大西公認会計士事務所
この回答は  (役にたった/0件)

No.2 回答者:小林慶久 税理士 回答日:2014年10月2日
しろぽんさん、税理士の小林慶久です。宜しく御願いします。
 回答させて頂くのに先立ちまして、まず貴方は我が日本国の税制度のみを想定しておられると見受けられますが、この日の本にとって正真正銘の非居住者でいらっしゃれば、基本的に最終的な所得の御申告は国際的なルールにおきまして、居住国で為されるべきこととなります。ただしろぽんさんの場合ですと、現在の居住国に住所変更されていらっしゃるわけでもなく、FXの運用に付き日本の会社を通じて行っておられるので、当面住所変更等の手続をされないのでしたら、ごく通常の日本の住人として課税が行われることとなりましょう。
 それを前提に、ここで順次、御質問の順に御答えさせて頂きます。

①家賃収入の金額がいくらであるかというよりも、法規的には全体の所得の金額が20万円以下である場合に申告は不要となります。ちなみに基礎控除の金額が38万円であるため、それ以下の所得金額なら仮に申告したとしてもどちらにしろ税額はゼロであるゆえ、貴方の仰られた税務署の担当の御方は申告しなくても良いと言われたのでしょう。
 上述の事項を纏めますと、
 家賃収入に起因する不動産所得 + FXの所得 ≦ 200,000
ならば、申告不要。
 同不動産所得 + 雑所得(FXの所得) ≦ 380,000であるなら、申告してもしなくても税額はゼロなので、あえて税務当局サイドも実務上、申告を求めない場合があるということです。

②順序が前後致しますが、FXの所得に対しては、利益に対し特例計算により所得税15%、住民税5%の税金が課されるため、基本的に38万円×0.2= 7万6,000円の税額を負担しなければいけません。ただしろぽんさんの場合には、基礎控除の38万円 + その他の所得控除の金額が不動産所得から使い切れない場合には、(38万円 - 所得から引き切れていない所得控除の金額)×0.2がその税額となるのです。
 家賃収入に対する税率についてですが、(家賃収入-必要経費)-所得控除の金額(38万円+@)で算出される所得金額に対し、所得税が10%、住民税が5%課されることとなります。

③必要というよりは、FX業者が発行している損益計算書が有った方が計算は楽な筈です。そして海外への住所変更をしていらっしゃらないゆえ、日本の居住者と同じ様に、貴方は本邦で申告をしなければいけないのですが、御質問で仰られている金額程度の所得であられれば、あえて現時点の居住国に住所をう移す必要は無いかもしれません。
 押しなべてアジアの新興国は、概ね所得税率は低く、シンガポールのように大まかに申し上げると財テク収入に課税されないなどという国もあるため、しろぽんさんの居住国がそのような国であられるなら、FXで利益を上げることを見越して、正式に御住所を変更することを御考えになられても良いかもしれません。
 ただし貴方の御持ちの賃貸物件の所在地が日本であり、はたまたFX業者が我国の会社であったりと国内より発生する収入に関しては、例え非居住者であっても本邦で申告はしなければならず、外国であればFXに関する前述の特例が無いため、その所得金額が増えた暁には、国によってかなり税額が増えることも予想されます。

注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。

回答者 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所
この回答は  (役にたった/0件)



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