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No.919 | 海外居住者の青色申告 |
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お名前:らりほお | カテゴリー:所得税 知恵袋 | 質問日:2012年2月27日 |
今年の6月辺りから海外に暮らそうと思っております。生活の糧としてマンションの賃貸とFXを考えております。仕事のない妻と長男をそれで扶養しようと思っております。質問は下記のものです 1)2年以上は海外に暮らすつもりであるが、確定申告はしなくてはならないか?FXも国内の会社を使います 2)確定申告するとしたら、青色申告をしたいのですが可能でしょうか 3)青色申告をする場合の注意点はなんでしょうか? 賃貸を開始する2ヶ月前までに事業届けをだすべきでしょうか? 4)他に何か注意点があれば教えてください 5)私のケースで青色申告よりもメリットのある申告や節税方法があれば教えてください |
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No.1 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2012年2月27日 | |
らりほおさん、税理士の小林慶久です。宜しく御願いします。 (1)もちろん、確定申告はしなければなりません。非居住者として申告をされる形になります。FXの取引をされる会社さんにも、海外に住居を移されるのであれば、その事を伝えた方が良いですね。 (2)及び(3)青色申告については、届出をされれば可能です。(3)とも関連があるのです が、マンションの賃貸に伴う不動産収入について、1室を貸されるだけであるなら、10万円の青色申告特別控除が不動産所得から差し引けるようになります。所得税法第144条により、事業開始の日から2ヶ月以内の届出が義務付けられているので、らりほおさんの場合は、賃貸を開始する前では無く、開始後2ヶ月以内に青色申告の承認申請書を所轄税務署長宛てに提出される形になります。 (4)及び(5)賃貸収入があるなら、青色申告は基本的にされた方がメリットになります。今度、御貸しになるマンションは、今まで住んでいらっしゃったんですか?住んでいたか否かに関わらず、購入された時の売買契約書を御参考にされて、土地の敷地権と建物を合理的に按分した上で、建物については必要経費に算入する一項目となる減価償却の対象になります。そのマンションが鉄筋コンクリート造りであれば、通常47年の耐用年数なのですが、例えばこれまでに先程確認させて頂いたように5年間居住されていたのなら、47年の1.5倍の70年の償却率(0.015)を購入原価に乗してさらに5倍した金額により、減額を行い、 それをこれから貸付用資産として、概ね42年間で償却計算を行っていく形になろうかと思います。その他の経費の対象として、固定資産税や管理費、それに住宅ローンがまだ、残っていらっしゃるとすれば、その利息分も該当します。 もしかしたら、らりほおさんは、肝心なことを忘れていらっしゃるかもしれませんが、海外に住んでいる人に対しては、不動産の家賃についてもFXの収入に対しても、あらかじめ20%の源泉徴収をされることになるので、日々の生活設計に影響を与えてしまうのではないですか?所得が低ければ当然、確定申告により戻ってくる形にはなるですが、源泉徴収された税額が還付されるのは、基本的には早くても翌年以降ということになろうかと思います。加えてこれから後、海外よりあんまり慣れていない申告をされることや引越しのための費用のこと等を考えると、仮に円高の影響によって日本国内で暮らすよりも相対的に生活費が安くなることを考慮したとしても、海外に行かれる必然性が無ければ、国内の住居費が安い場所に移られた方が煩わしいことは、少ないかもしれません。今後の生活設計について、もう1度良く考えて見て下さい。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
No.2 | 回答者:西山元章 税理士 | 回答日:2012年2月27日 | |
らりほおさん 公認会計士・税理士の西山元章と申します。 よろしくお願いいたします。 1)賃貸マンションの所在地が日本であれば、所得の源泉は日本となりますので、海外に居住しても日本の非居住者として、日本から得られる所得については、日本の所得税が課税されます。 したがって、日本の所得税の確定申告は必要です。 2~4)青色申告は可能ですが、開業届は開業の日から1ヶ月以内(所得税法229条)、青色申告の承認申請書は開業の日から2カ月以内(所得税法144条)となっています。 マンション賃貸が小規模であれば、不動産所得として青色申告特別控除は10万円が上限です。 また、マンション賃貸の赤字は、FX(雑所得、国内所得とした場合)の所得と損益通算可能ですが、FX(雑所得、国内所得とした場合)の赤字はマンション賃貸の所得と損益通算できません。 なお、マンション賃貸の赤字のうち、土地等を取得するために要した借入金の利息相当額は損益通算の対象となりません。 5)根本的な話として、居住者となる国の所得税制を調査する必要があるかと思います。 マンション賃貸は日本にある限り、日本の税制の影響を受けますが、FXは日本の国内所得となる会社を選択される必要があるのでしょうか?居住地に所在する会社を使用するほうが、そもそも税制が有利かもしれませんよ。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の公認会計士・税理士西山元章事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/所得税/No919 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。