トップページ > 知恵袋 > 法人税 > 更正の請求 別表記載方法
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No.1765 | 更正の請求 別表記載方法 |
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お名前:小松 | カテゴリー:法人税 知恵袋 | 質問日:2014年4月4日 |
3月決算法人で前期の更正の請求が当期末近くに通り、更正の通知書が税務署より届きました。還付法人税15,000の入金は翌期になります。 通知書に記載されている翌期首現在利益積立金の金額のうち未納法人税の金額が前期申告額より15,000減少し、未収還付法人税等が同額15,000増加しております。 前期申告の別表5(1)利積期末残高 未納法人税等 △30,000 ↓ 更正通知書の別表5(1)翌期首現在利積 未収還付法人税等 15,000 未納法人税等 △15,000 当期に前期申告額の納付仕訳を以下のように計上しております。 未払法人税等30,000 / 当座預金30,000 この場合当期の別表5(1)は下記のようになると思いますが、期末残高に未収還付法人税15,000が2つ出てきてしまいます。そもそも更正通知書の期首未納法人税等が△15,000ではなく△30,000であればこういった問題は起きないと思いますが、税務署が間違えているということはないかと思います。この場合、別表5(1)、別表5(2)はどのように記載したらいいのでしょうか。 別表5(1)利積 ①期首 ②減 ③増 ④期末 未収還付法人税等 15,000 - - 15,000 未納法人税等 △15,000 △30,000 - 15,000 ※①は通知書の金額に修正 別表5(2) ①期首未納 ③充当金取崩 ⑥期末未納 法人税等 △15,000 △30,000 △15,000 ※①は更正後の金額に修正 |
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No.1 | 回答者:大西信彦 税理士 | 回答日:2014年4月5日 | |
お尋ねの件です。 前期の申告の更正が、当期に行われたということですので、前期の申告書の別表5(1)の④「差引翌期首利益積立金額」が訂正されたという理解ですね。すなわち当期の別表5(1)の①「期首現在利益積立金額」は更正後の金額で繰り越すことになります。 本来前期分の要納付税額が15,000のところ当期に30,000で支払っていたわけですが、当期の別表5(2)の法人税等の①「期首現在未納税額」には15,000を記載します。ここには正しい本来収めるべき税額を記載します。 そして、「当期中の納付税額」の「充当金取崩しによる納付」には実際支払った額30,000を記載しますと、差引で「「期末現在未納税額」は△15,000となります。すなわち、納付のマイナスですので還付を受けるべき金額が算出されます。 一方、当期の別表5(1)の未納法人税等の28番「未納法人税および未納復興法人特別税」欄の①「期首現在利益積立金額」には本来払うべき更正通知書の金額△15,000円を記載します。「当期の増減欄」の「減」には支払った額△30,000を記載しますと、他に何も発生していないとすると、「差引翌期首現在利益積立金額」のところはプラスの15,000となります。(ここは計算式通り計算していってください。)これはすなわち還付を受けるべき法人税額を意味します。 更正通知書のもう一つの「未収還付法人税等」というのは税務署の更正により確定した還付税金という債権を意味します。 小松様は今回の還付税金の入金時の経理処理をどうされるのかが分かりませんが、仮に入金時に雑収入等にあげるという処理をすれば、法人税の還付金に税金がかかることになりますので、翌期の申告上、別表4で還付税金相当額を減算します。 従って、税務署からの更正通知書は理屈が通っています。 以上、ご参考願います。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の大西公認会計士事務所 | ||
No.2 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2014年4月6日 | |
小松さん、税理士の小林慶久です。宜しく御願いします。 あくまでも30,000円の法人税等の税額を御支払いになられることを前提に過払いということで、15,000円の未収還付法人税等が発生致しますので、未納法人税等の額も15,000円減り、未収還付法人税額だけが15,000円増額するなどということはありえません。今回の更正の通知書の処理が正しいとするなら、当初の未納法人税等のマイナス30.000円を消滅させるべく、なにかしらの税務上の利益積立金額が減っていなければ辻褄が合わないことになります。 そこで件の更正の手続を受けて、御社が経理上におきまして期首の時点で起こさなければならない仕訳は以下のようになるのです。 (借方)未払法人税等 30,000 (貸方)法人税等(注1) 30,000 (注)分かりやすく納税充当金を計上していると仮定 (借方)法人税等 15,000 (貸方)未払法人税等 15,000 (借方)未収法人税等 15,000 (貸方)法人税等 15,000 それ以後の仕訳処理の流れは以下のようになります。 御社で3万円の税額を納められた時の仕訳 (借方)未払法人税等 30.000 (貸方)当座預金 30,000 上記仕訳の訂正 (借方)法人税等充当額 15,000 (貸方)未払法人税等 15,000 ∴未払法人税等の金額は、30.000円(当初の期首残高) - 30,000円 + 15,000円 ー 30,000円 + 15,000円 = 0円 法人税等充当額 △30,000円 - 15,000円 + 15,000円 + 15,000円 = △15,000円 分かりやすく説明しようとすると、税務上の納税充当金の残高にマイナスが生じてしまっている状況であると御理解下さい。そして別表5(1)の未納法人税等、別表5(2)の法人税等の動きを示して見ましょう。 別表5(1) ①期首 ②減 ③贈 ④期末 未納法人税等 △15,000 △15,000 0 別表5(2) ①期首未納 ②充当金取崩 期末未納 法人税等 (注2)0 15,000 (注3)△15,000 (注2)更正後の金額に修正すると、未納分と還付分が同額なので0円 (注3)当期に損金経理する納税充当金で調節(所得計算には影響無し。) 既述のように考えれば、此の度の税務署さんの処理は間違っていないのかもしれませんが、あえて未収は建てず前期末で未払法人税等を30,000円から15,000円に修正されていた方が分かり易かったのもかもしれません。むろんその際も下記のような仕訳が切られ、充当金の残額が△15,000円発生する流れとなります。 (借方)未払法人税等 15,000 (貸方)法人税等充当額 15,000 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/法人税/No1765 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。