トップページ > 知恵袋 > 法人税 > これって、課税対象(受増益)になるのでしょうか?
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No.1108 | これって、課税対象(受増益)になるのでしょうか? |
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お名前:「ただ」なのに・・・ | カテゴリー:法人税 知恵袋 | 質問日:2012年11月9日 |
http://www.softbankmobile.co.jp/ja/design_set/data/info/public/900mhz/pdf/20120823_01.pdf の最後のページの「11番租税の扱い」について 無料交換でも、税金を支払わなければならないのでしょうか? |
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No.1 | 回答者:及川小四郎 税理士 | 回答日:2012年11月9日 | |
「ただ」なのに・・・さん、こんにちは。 税理士の及川と申します。 ご質問のMCA無線の移行に関しての無線機を取り替え費用ソフトバンクモバイル株式会社が負担する件についての文書は読ませていただきました。 「11番租税の扱い」についてですが、法人税法施行令第54条六号の規定により、無償(贈与)により取得した減価償却資産の取得価額は「その取得の時における当該資産の取得のために通常要する価額」+「当該資産を事業の用に供するために直接要した費用の額」の合計額となります。 会計的にいうと、時価50万円の無線機をもらった場合、備品50万円/受贈益50万円と処理することになります。(簿記がわからないとこの意味も難しいかもしれません)ですからまず50万円の「利益」が発生します。 次にもらった無線機の時価によるのですが、青色申告の中小企業者等であれば30万円、その他であれば10万円未満であれば「利益」と同額の「経費」を計上できるので法人税法上は課税所得は発生しません。 それに対し上記の金額を超える場合は「減価償却」が必要になるため「経費」が数事業年度に分散され、無線機をもらった事業年度においては、「利益」と「減価償却費」との差額が所得となります。ただし、翌事業年度以降は「減価償却費」のみが発生するので所得の圧縮(税金が減る)につながります。 このように、税務上は「無償で得た利益」も課税されることになっておりますが、償却期間全体でみれば、最初に税金は納めますが、償却期間を通してその税金は取り返せることになります。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 宮城県仙台市青葉区の及川小四郎税理士事務所 | ||
No.2 | 回答者:西山元章 税理士 | 回答日:2012年11月9日 | |
「ただ」なのに…さん 公認会計士・税理士の西山元章と申します。 よろしくお願いいたします。 無償であっても、相応の便益を受けるわけですから、時価相当額の受贈益が発生するということです。 したがって、個人であれば、その受贈益は事業所得や雑所得等を構成する収入に該当し、法人であれば益金ということになります。 ただし、その内容によって、受贈益と同額分だけ必要経費や損金となって、結果的には所得にならない場合もあるでしょう。また、償却資産であれば法定耐用年数に従って、徐々に費用化することとなります。 贈与を受けるのが、個人か法人か、便益を受ける内容等によって、処理が異なります。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の公認会計士・税理士西山元章事務所 | ||
No.3 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2012年11月9日 | |
「ただ」なのにさん、はじめまして。税理士の小林慶久と申します。宜しく御願いします。御質問で仰っられたソフトバンクのホームページに掲載されている無線機及び周辺機器が無償提供された場合について仕訳を切ると、下記のようになるかと思います。 (借方)備品 ○○ (貸方)固定資産受贈益 ○○ 基本的な考え方を申し上げると、ソフトバンクの関係に限らず、例えば車その他の資産に関しても、本来は御金を出して購入しなければいけない市場価値のある物を無料で受け取ったら、その購入に必要な御金をもらう代わりに物で受け取ったことに関して、原則としてその資産の時価に相当する価額を受贈益として計上しなければいけなくなるのです。ちなみに年末の挨拶時に良く配られるカレンダーやタオル等に関しては、その商品自体がそれほど高額ではないという前提の元に、カレンダー等を配布する会社の宣伝に寄与するという目的もあるので、当然ながらその一つ一つについて受贈益の計上をしなくても構いません。 そこで今回の御質問のケースでは、ソフトバンクが不特定多数の消費者に対して行っているものなので、無線機及び周辺機器の価額を合計しても、通常は法人税法の規定により、単年度で損金算入が可能になる10万円以下の資産がおそらく無償提供の対象になっているのではないかと思います。そのように考えると、受け取った資産に関して下記のような仕訳を切ることが出来、受贈益と同額の損金(経費)が算入できるため、実質的に課税は生じない形になろうかと考える次第です。 (借方)消耗品費 ○○ (貸方)固定資産受贈益 ○○ これまでに申し上げた流れを踏まえて頂き、一般的に減価償却の対象になり、固定資産台帳に掲載しなければいけないような資産を無料で授与された場合に受贈益の対象になるのだと御理解下さい。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/法人税/No1108 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。