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No.1957 | みなし役員について |
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お名前:MATA | カテゴリー:法人税 知恵袋 | 質問日:2014年9月11日 |
はじめまして。先生方のお知恵を授けてほしく質問させていただきました。お手数ですが何卒宜しくお願いします。 当方、合同会社の設立を予定しており出資者は100%私で社員(役員)も私一人です。 設立後に従業員を5名ほど雇い入れる予定なのですが、私の父が他人を雇うぐらいなら身内を雇ってくれといいだしてきました。父と弟が現在無職の身なので二人まとめて雇ってほしいとのことです。 身内の雇用はみなし役員に該当しないか注意した方がいいと知り合いから聞いたので色々調べてみた所、経営に関わる重要事項、つまり事業計画、資金計画、仕入計画等に携わらなければ、みなし役員には該当しない。ということがわかりました。 私は父と弟を作業員として使いたいと思っております。具体的には注文を受けて得意先に商品を車で納品しに行くことをはじめ、記帳、会計ソフトへの入力業務、電話番、役所への書類提出等の雑務全般です。もちろん経営には一切口を出させません。 そこで以下、1.2.3が質問になります。 1.父と弟はみなし役員に該当せず、同額給与でなくても問題ないという判断で間違いないでしょうか?なお、彼らの給与は日当制にする予定です。つまり働いた日数×日当額が彼らへの給与支払額となります。 2.もし税務署に指摘された場合、父と弟が経営全般に全く従事していないことを私が証明する必要があると思うのですが、具体的にどのような準備、証拠を用意しておけば証明できると思われますか? 3.その他、身内を雇いいれる場合に税法上注意した方がいいことやアドバイス等授けていただだければ大変に幸です。 何卒宜しくお願い致します。 |
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No.1 | 回答者:大西信彦 税理士 | 回答日:2014年9月11日 | |
お尋ねの件です。 1.基本的に合同会社でも出資かつ役務提供する社員(業務執行社員)は法人税法上、役員として扱われます。 そして、その上で、法人税法では独自の判断基準を設けて、実質的に会社を取り仕切っている人物を選定し、「みなし役員」として扱います。 御社は法人税法上、同族会社であり、使用人のうち、特定株主として会社の経営に従事している人も含まれます。 特定の株主とは、その使用人とその配偶者の所有割合が5%を超えること、その使用人の所属する株主グループの所有割合が10%を超えること、その会社が同族会社で株主グループが第1順位~第3順位の中に含まれること、をいいます。イメージとしては、同族会社のオーナーの身内で、その会社の5%を超える所有割合を持っている人と考えればいいでしょう。 ただし、会社の経営に従事しているという要件がついておりますが、これは会社の経営方針など重要な事項を決定する際に、法律上の役員と同様の実質的な権限を持っていることを指します。 お尋ねのお父様や弟様は5%超の所有割合を持たれていないので、「みなし役員」の要件を満たさないと考えます。 なお以下のご質問もそれで妥当と考えます。 2.お父様や弟様が仮に5%超の所有割合を持たれると「みなし役員」の判定上、「経営に従事しているかどうか」が重要となります。 たとえば、社員会への出席、発言、議事録などへの署名、社印の実質的な管理等をすると経営に従事しているとして判断されやすいです。 3.みなし役員として扱われると、役員と同様の扱いとなります。したがって、定期同額給与や、過大な役員給与の損金不算入等、役員と同様の注意が必要となります。くれぐれも会社の所有割合には気を付ける必要があるでしょう。 以上、ご参考願います。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 大阪府大阪市北区の大西公認会計士事務所 | ||
No.2 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2014年9月11日 | |
MATAさん、こんにちは。税理士の小林慶久です。宜しく御願いします。 御父様や弟様が議決権を有する出資持ち分も御持ちにならないので、貴方の今の方向性でいらっしゃれば、みなし役員として判定されることはありません。税務当局にしても何も代表者と親族同士だからと言って、むやみやたらにその認定を行うわけではないのです。 ゆえに2の御質問の特段経営に携わっていらっしゃらないという旨を証明する書面に付き、あえて御用意される必要性は無く、1で仰られている方針であられるならば、御父様並びに弟様の分の出勤簿を他の従業員さんと同じ様に備え置かれれば宜しいでしょう。そして両名に対する日当が他のスタッフの皆様に比べて高すぎるということにも該当せず、要するにそれらの状況に加え休日の条件等の諸々の待遇も含めて、御社における御父様と弟様イコール他の従業員の方々の関係が成り立つのであるなら、御二人は渦中のみなし役員の規定の対象から外れる筈です。 従いましてMATAさんが現況の方針を貫かれるとすると、あまり神経質になり過ぎることも無いのですが、身内の方が側で働いていらっしゃれば、貴方とされましては情が湧いてくることもありましょう。そこで彼等と手を携えてやっていこうと思われた際に、御父様ないし弟様を役員へ昇格させようなどという御考えが脳裏に散らつかれた段階で、役員に対する給与の支給に一定の制限を課す、税務の規定等のことを思い出して頂けたらと願う次第です。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/法人税/No1957 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。