トップページ > 知恵袋 > 相続税・贈与税 > 田舎の土地を格安に買う時・・・
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No.1857 | 田舎の土地を格安に買う時・・・ |
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お名前:sora | カテゴリー:相続税・贈与税 知恵袋 | 質問日:2014年6月16日 |
はじめまして。お忙しい所、 開いて下さってありがとうございます。 この度、裕福なおじい様(A様)に、 田舎の建物つき(築20年内)土地を売る事になりました。 現在、大家は、うちです。 とてもお世話になっている方なので、格安の300万円で譲ります。 A様曰く、『娘に買ってやって、今後の家賃収入にしてもらいたい』 との事です。 この場合、生前贈与とした方がいいのか それとも遺言で相続にした方が得なのか 教えて頂けると嬉しいです。 当方、色々ネットで検索しましたが 話が複雑すぎて、分かりません よろしくお願いします |
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No.1 | 回答者:小林慶久 税理士 | 回答日:2014年6月17日 | |
SORAさん、税理士の小林慶久です。サッカーのワールドカップが幕を開け、グループ予選の初戦に敗退した我が日本チームの決勝進出には、暗雲が漂っておりますが、SORAさんの頭を覆う疑問の雲を吹き払い、問題解決のゴールに向けて、これより私の怒答(涛・決して怒っているわけではありません。)の進撃開始! 心優しいSORAさんとしては、御腹案の計図の実現に伴い裕福な翁、Aさんの御意向に沿うように事を運ぶべく、税金の面等で色々と案じてあげていらっしゃるのですね?此の度の御悩みに対しましては、そもそもの取引金額が300万円とそれほど高額ではないゆえ、しかるべき措置を講じれば、然程(さほど)胸を患う必要はありません。 詰まるところ、貴方としてはAさんに仰っておられるような破格の値段で渦中の不動産を売られることを御考えになられ、そもそもそう思し召すのも、述べておられる如く彼(か)の御仁が娘さんの生活に資すべく、件の不動産を御嬢様に与え、それから生じる不動産収入を彼女に贈呈したいと望んでいらしゃるからだと御察し致します。それであられるなら、贈与税の課税されない基礎控除額として容認される110万円以下の金銭の額を、何年間かに分割して娘さんに贈与され、その資金で彼女が数年間に分け、目的の不動産を貴方から御購入されるように為(な)さったら如何でしょうか? 具体的には前文の流れで貴方が彼(か)の御嬢様に不動産を売却される折に、それを建物、土地の半分に相当する価額が100万づつとして、それぞれを3年間に分割して御契約を締結され、その際に前述の如く、贈与税の非課税枠が110万認められているため、その枠いっぱいの110万円を贈与されたとしても彼女の贈与税はゼロ。上述の110万円から先の契約価額の100万円を差引いた余剰分をAさんの娘さんは、不動産取得税その他の購入費用に充てられれば良いかもしれません。そして3年間分の余剰金額は、全体の売買が終了した時点で、件の物件の登記費用等に充てられるのも一計だと思念致します。建物から先にAさんの御嬢様に所有権を移されれば、その段階から当の物件が産み出す収益を彼女に帰属されることが可能となりましょう。 仮にAさんに相続税が課税される程の財産が存在しないのでいらっしゃれば、相続税の精算課税等の制度を用いるのも有効だと思われるのですが、SORAさんの記述しておられる様に、彼(か)の御方が裕福でいらっしゃる状況を鑑みるなら、命題の不動産の所有権移転に及び、やはり数年間を要した分割による贈与が無難かもしれません。 ところで此の度御抱懐の御構想を具現化為(な)さる際には、貴方に譲渡所得税が課税されるリスクも想定しておく必要があります。今般取り扱われる不動産が所有期間5年以上の長期所有物件であられることを前提とすると、以下の算式が導く税額がSORAさんに課されるのです。 {300万円 - 土地の取得価額 - (建物の取得価額-過年度の減価償却累計額) - 譲渡経費} × 20%(所得税15%、住民税5%) なお、おそらく建物の評価額は築年数と多分それが木造であろうことから推測致しますと、ほとんどゼロと見做されるため、仮に土地の取得価額が不明の場合は、下記の数式に所定の数値を宛(あて)がい、貴方の税額を算定することとなるのです。 (300万円 - 300万円×5%)× 20% = 570,000円 その他特筆すべき事項として、国民健康保険料の負担が増す場合もあります。SORAさんとすれば、恩人でいらっしゃるAさんのことを大切にしつつも、私としてはしっかり御自分の足元も固めて頂ければと願う次第です。その上でAさんには拙筆による既述の長期的な贈与の計画を成立させるべく、可能な限り御元気で長生きして頂けるよう御伝え下さい。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
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回答者 | 千葉県市川市の小林慶久税理士事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/相続税・贈与税/No1857 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。