トップページ > 知恵袋 > 所得税 > 非居住者が相続の家を売却する場合
堀内勤志 税理士
東京都 |
|
小林慶久 税理士
千葉県 |
|
---|---|
大西信彦 税理士
大阪府 |
|
國村武弘 税理士
東京都 |
|
川崎晴一郎 税理士
東京都 |
|
小川雄之 税理士
大阪府 |
|
小西巌 税理士
東京都 |
|
奥田慎介 税理士
東京都 |
|
森田寛子 税理士
大阪府 |
|
松島一秋 税理士
愛知県 |
No.800 | 非居住者が相続の家を売却する場合 |
|
お名前:カル | カテゴリー:所得税 知恵袋 | 質問日:2011年10月28日 |
今年の夏に母が亡くなり実家を私が相続することになりました。(父は既に他界) 現在私はフランスに住んでいるため実家を売却する方向で検討しています。 実家は一戸建、20年前に両親が立て替えたものです。 見積もりは2000万程度。 土地及び購入価格は現在不明。 自分が「非居住者」であることで売却価格の10パ-セントを自動的に引かれる事、概算所得費を使用して計算するなど調べましたが相続で受け継いだ家の場合、自分が「長期譲渡所得者」として計算して良いのかよくわかりません。 またしばらく日本に住所を置く予定はないので住民税は払う必要がないという認識でよろしいでしょうか? 正確な計算方法をぜひ教えてください。 そして源泉徴収された10パ-セントは翌年申告すれば還付される可能性はあるのでしょうか? 初めての言葉ばかりでとまどっています。お手数ですがよろしくお願いします。 |
---|
No.1 | 回答者:及川小四郎 税理士 | 回答日:2011年10月29日 | |
初めまして税理士の及川です。 1.売却時の源泉徴収について (1)おっしゃる通り、非居住者に対する不動産の売却は売却価額の10%が源泉徴収されるのが原則です。 ただし、譲渡対価が1億円以下かつ買主が自己居住又は買主の親族の居住のために購入する場合には源泉徴収が不要です。ですから買主によっては源泉徴収されないこともあります。 (2)次に源泉徴収された税額ですが、「前払いの税金」ですので、翌年に確定申告された場合に算出された税額から差し引いて、残額を納付することになります。もちろん確定申告で算出された税額が源泉徴収税額より少なかったり、そもそも譲渡損になる場合には源泉所得税額の全部又は一部が還付されます。 2.確定申告について (1)長期譲渡か短期譲渡か 相続によって取得した資産の期間の判定は、被相続人(亡くなられた方)の取得日を引き継ぎます。 20年前にお父様が建て、相続でお母様が取得し、今回あなたが相続で取得されたのなら、お父様まてせ遡りますので、所有期間は20年となり長期譲渡所得に該当します。もちろん20年前に建てられたのがお母様なら所有期間は20年の長期譲渡所得です。 (2)取得費 取得費も被相続人の取得費を引き継ぎます。購入価額が不明の場合は譲渡価額の5%の概算取得費となります。 また、3年以内の相続により相続税の納付がある場合、その譲渡した相続財産の取得費として相続税額のうち一定金額を加算することができます。 (3)納税管理人 非居住者が確定申告するには、納税管理人を定め、納税地を所轄する税務署に届出書を提出する必要があります。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
|||
---|---|---|---|
回答者 | 宮城県仙台市青葉区の及川小四郎税理士事務所 | ||
No.2 | 回答者:西山元章 税理士 | 回答日:2011年10月29日 | |
カルさん 公認会計士・税理士の西山元章お申します。 よろしくお願いいたします。 おおよそ、まえの税理士先生のご回答でよろしいかと思います。 ところで、所得税の税額計算ですが、 売却損が発生している可能性が高いのではないでしょうか? 売却損が発生しているならば、税額はゼロになりますので、当該物件の購入価額がわかる書類(契約書等)をお探しになる必要があるかと思います。 購入価額が不明であれば、取得費は売却額の5%になりますので100万円(2000万円×5%)となります。 譲渡所得の計算は 売却価額‐取得費‐譲渡に要した費用で計算されます。 購入価額が不明で、譲渡に要した費用が仮に70万円(売却手数料等)、相続に関する取得費加算等がないと想定すると、 2000万円-100万円‐70万円=1830万円 非居住者の所得控除は基礎控除のみとなる場合が多いので、これを前提に他に所得がなければ (1830万円-38万円)×15%(所得税率)=268,800円 源泉所得税として。あらかじめ200万円(2000万円×10%)差し引かれていれば、 確定申告により1,731,200円還付されることになります。 (あくまでも想定計算であることにご留意ください) 住民税については、明年1月1日現在にて、そのままフランス在住でしたら、非居住者となりますので、日本の住民税は課税されません。 注) この回答は回答日時現在の各種法令、規則等に従い行われております。その後の法改正等に関するフォローについてはこの回答上では行っておりません。なお、この回答は回答者の経験、知識等に基づき行われておりますが、あくまでサービスの範疇にすぎず、最終的な責任について負うものではない点ご留意ください。 |
|||
---|---|---|---|
回答者 | 大阪府大阪市北区の公認会計士・税理士西山元章事務所 | ||
税理士への相談は、基本的に、各税理士の報酬規程に沿って「有料」だとお考え下さい。詳しくは税理士本人にお問い合わせ願います(この場合、回答者のみにお問い合わせをお願いします)。
『https://www.zeitan.net/chiebukuro/所得税/No800 のご回答から追加でお話を伺いたいのですが、相談料はどのように考えればよろしいでしょうか』 と、税理士に配慮した丁寧なお尋ねをしていただければ、きっとリーズナブルな対応をしてくれると思います(追加で無料回答を行ってくれる場合もあるかもしれません)。